投石[語句情報] » 投石

「投石〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

投石の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ゼーロン」より 著者:牧野信一
腕を風車のように回転して、コントロールをつけると、ダビデがガテのゴリアテを殺した投石具《スリング》もどきの勢いで、はっしと、ゼーロンを目がけて投げつけた石は、こ....
義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
百姓一揆騒動いたし候|砌、右一揆に加担いたし、香東川堤において上役人松野八太夫に投石殺害いたし候始末、不仕方、不届至極につき、磔申付くる者也。 同人母 きん 同....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
それには、さして上古のものはなかったけれども、小型のモルガルテン戦争当時の放射式投石機、屯田兵常備の乗入|梯子、支那元代投火機のようなやや型の大きい戦機に類する....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
。――それに対する羅馬軍の防禦はと云うと、軽装したトラキヤの射手、パプラゴニヤの投石手、それにフルチオパルブリと称する、鉛を流し込んだ一種の投槍の上手なイリリヤ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
の武器を奪い、人家の中を捜索し、武器商の店に直ちに侵入したために、戦《いくさ》は投石に始まったが次いでは銃火をもってするに至った。 晩の六時ごろ、ソーモンの通....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
んで立たせて街上に曝した刑具。その罪人を見物して笑い物にする見物人は、往々それに投石して負傷させたことがあった。ゆえに、次の文章にあるように、その刑罰の程度を予....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
ぬという哀れな勢力となっていた。 北の涯へ落ちのびても、日夜近隣の大人、子供に投石されるような惨めさで、義経、ベンケイも北辺へ落ちのびてからはダメであったが、....
だいこん」より 著者:久生十蘭
あたしと二人っきりで話したいなんていいきるのはたいした熱情だ。あの小さなダビデが投石器を一つ持って、千人力の巨人ゴリアテにたち向かって行ったのは、無知のせいでも....
世界の裏」より 著者:国枝史郎
、日|毎に、楯百四十箇、刀剣三百振、鎗五百筋、矢一千本ずつを作り、同時に、無数の投石機をつくり、尚、婦女は頭髪を切って弓弦とし、又、あらゆる方面の、鉄を採集し、....
迷信解」より 著者:井上円了
せる妖怪にして、しかも民間に最も多く起こるところの怪事がある。すなわち、その一は投石の怪事である。その怪事は、夜中人家に石の落ちきたるありて、なにものの所為なる....
上海」より 著者:横光利一
を与えるように、自分の心の位置を測定した。すると、遽に彼の周囲が音響を立て始め、投石のために窓の壊れた電車が血をつけたまま街の中から辷って来た。それはふと彼に街....
私本太平記」より 著者:吉川英治
を泥の濁流が一瀉千里にながれて行ったことだろう。さらに坑口の一台地にいた軍勢も、投石や投木に打ちひしがれ、そこもほとんど全滅的な酸鼻だった。 また、どこかでは....
私本太平記」より 著者:吉川英治
は後醍醐だった。復位早々の政治始めに、ゆゆしい難障害を見たわけだし、しかもその一投石は、わが子によってなされたのだ。当然な親心というものもある。 「……他言すな....