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「投込む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

投込むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
せず押入に重ね置く者、書斎に飾り立てれば馬鹿の標本と見られるのがイヤと物置部屋に投込む者、いずれも皆読まずツンドクではないか、読むための本を読まずツンドクたらし....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
ち、 喜「あ痛いやい……」 甲「不礼至極な奴だ、人が酒を飲んでいる所へ、屎草履を投込むとは何の事だ」 と云いながら二つ三つ喜六の頭を打つ喜六は頭を押えながら、....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
す。顔に当てがう麻酔薬のハンカチ。蔭に待たせたマッタク博士の。病院自動車眼がけて投込む。あとは皆まで云わずとわかる……チャカポコチャカポコ…… ▼あ――ア。あ....
爆弾太平記」より 著者:夢野久作
タリと板を打付けた。一層|馬力をかけて水を汲み出す一方に、在らん限りの品物を海に投込む。ボートの連中を艙口から収容すると、今度は船員が漕ぎながら人間を拾い集める....
冥土行進曲」より 著者:夢野久作
なかった。 東京駅で降りて築地の八方館という小さな宿屋に風呂敷包とバスケットを投込むと直ぐに理髪店に行った。頭を真中からテカテカに分けて、モミアゲを短かくして....
オンチ」より 著者:夢野久作
に掴まれたまま、軽々と差上げられていた。 又野は怒りの余り、中野学士を火の海へ投込むつもりらしかったが……トタンに、それと察した中野学士が無言のままメチャクチ....
白くれない」より 著者:夢野久作
卸しつ。さて血潮にまみれたる障子と板の間を引き剥がし、裏口を流るゝ谷川へ片端より投込む体、事も無げなる其面もち。白痴か狂人かと疑はれ、無気味にも亦恐ろしゝ。 ....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
屋じゃアない造物主、早く言えば神から下すった身体、無闇と殴ち打擲して、殊に谷川へ投込むなどとは以ての外であるぞ」 市「じゃア先方の体ばっかり神様から貰って、己ア....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
向ってお賽銭を上げたものである。それは薪を十文字に結わえ、それに銭を結付けて海に投込むのである。こうした賽銭は漁師などが見付けると、船に入れて、人に托して間違な....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
くなってからようやく野の中に立止った。遠くに自分を呼ぶ声が聞えていた。相手を河に投込むことができないとすれば、自分でそこに飛び込んだがましかもしれない、と彼は考....
深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
さんが妹をたずねて来た時には、内々警戒しているくらいです。けれども、まさかに蛇を投込むなどとは思いも付きませんし、脅迫の手紙の筆蹟もまるで違っていましたから、他....
雪の日」より 著者:永井荷風
夢の世界につれて行き、渡ることのできない彼岸を望む時の絶望と悔恨との淵に人の身を投込む……。回想は歓喜と愁歎との両面を持っている謎の女神であろう。 ....
濹東綺譚」より 著者:永井荷風
上に投捨てたなり黙ってわたくしの顔を見ているので、大方警察署へ連れて行って豚箱へ投込むのだろうと、初《はじめ》のようにからかう勇気がなくなり、此方《こっち》も巡....
」より 著者:中谷宇吉郎
大通の両側に幅三尺位の溝を作り、冬は必要でない灌漑用の水を流し入れてこの中へ雪を投込む。流れている河水は、内地にあっては如何《いか》なる時も凍らぬのが普通である....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
村々があるという。もちろん寒い頃だから水泳ぎはせず、ただ藁の束に火をつけて、海に投込むだけだとある。 この藁炬火と短冊付きの笹と、二つのものは夜と昼とのちがい....