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抗抵
「抗抵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
抗抵の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「サフラン」より 著者:森鴎外
に満ちた、青々とした葉が叢がって出た。物の生ずる力は驚くべきものである。あらゆる
抗抵に打ち勝って生じ、伸びる。定めて花屋の爺いさんの云ったように、段々球根も殖え....
「ヰタ・セクスアリス」より 著者:森鴎外
陽に屈服して陰に反抗するという態度になった。兵家 Clausewitz は受動的
抗抵を弱国の応《まさ》に取るべき手段だと云っている。僕は先天的失恋者で、そして境....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
なるまい。この議のまさに及ぼすべき影響の大きさと、この議の打ち克たなくてはならぬ
抗抵の強さとは、抽斎の十分に意識していた所であろう。抽斎はまた自己がその位にあら....
「青年」より 著者:森鴎外
は、主客を顛倒した話で、その理性の争というのは、あの目の磁石力に対する、無力なる
抗抵に過ぎなかったかも知れない。 とうとうその
抗抵に意志の打ち勝ってしまったの....
「『新訳源氏物語』初版の序」より 著者:森鴎外
を一言申し添えたいのでございます。 わたくしは源氏物語を読むたびに、いつも或る
抗抵に打ち勝った上でなくては、詞から意に達することが出来ないように感じます。そし....
「鼠坂」より 著者:森鴎外
と思って諦念めたそうだ。磚は造做もなく除けてしまった。窓へ手を掛けて押すとなんの
抗抵もなく開く。その時がさがさと云う音がしたそうだ。小川君がそっと中を覗いて見る....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ゆえに、スコットランド宗と同組織を有す。 カルバン宗は新教の一派にして、旧教に
抗抵して起こりたるものなれども、ドイツに行わるるところの新教すなわちルター宗とは....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
衝突して来た。あの狭隘の岩道を
是非取ろうとして奮進する敵兵に、
身方は一人々々
抗抵するに違ない。
ファウスト(左の方を揮く。)
そこでどうぞこの男もお....