折好く[語句情報] » 折好く

「折好く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

折好くの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
して愉快ではなかったが、今の石子刑事にはそんな事を考えている余裕がなかった。彼は折好く居合した渡辺刑事と一緒に足取も軽く、今度こそは逃さないぞと云う意気込で三光....
蛇性の婬 」より 著者:田中貢太郎
、鎮江の方へ配を改められた。 そこで許宣は鎮江へ送られることになったところへ、折好く杭州から邵大尉の命で李幕事が蘇州へやって来た。李幕事は王主人の家へ往って許....
人面瘡物語」より 著者:田中貢太郎
れ是れ二十年にもなります、今はもう痩せ衰えて、明日も判らない御体でございますが、折好く貴客様が此処を御通りになることを聞いて、今生の思出に、舞の一手を御願い申し....
申訳」より 著者:永井荷風
で折合って、百円で一切いざこざ無しという事にしようじゃないか。」 僕は紙入から折好く持合せていた百円札を出してお民に渡した。別に証文を取るにも及ぶまい。此の事....
濹東綺譚」より 著者:永井荷風
て見るつもりで、一先《ひとまず》電車で雷門《かみなりもん》まで往《ゆ》くと、丁度折好く来合せたのは寺島玉の井としてある乗合自動車である。 吾妻橋《あづまばし》....
つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
彼も承知している人だから、内々打明けて相談した方がよいかも知れないと思いついた。折好くテーブルには一人も女給がいないので、君江はぴったり寄添い、 「今夜、わたし....