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折枝
「折枝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
折枝の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「五月の唯物観」より 著者:寺田寅彦
い出すのはベルリンに住んではじめての聖霊降臨祭の日に近所の家々の入口の軒に白樺の
折枝を挿すのを見て、不思議なことだと思って二、三の人に聞いてみたが、どうした由来....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
りに落ちてるような(落ちていなければ折り取ってしまうのだが)、ちょっとした木片や
折枝などから、どんなものが引き出されるかは、人の想像にも及ぶまい。それらのものは....
「作男・ゴーの名誉」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
も硝子を切る時にこれがなくては出来ないという二つの道具であるのじゃ」 松の樹の
折枝が嵐にもまれて、二人の背後の窓框をバサバサバサとたたいた。強盗の向うを張った....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
って、一息に※と飲み干した。重太郎は眼を丸くして眺めていたが、やがて懐中から椿の
折枝を把出して見せた。いかに大切にしていても、過日から水も与らずに我肌に着けてい....
「土田さんの芸術」より 著者:上村松園
栖鳳先生のお宅の二階で描いていられた時から知っていた。少年の立ってる足許に野菊の
折枝が二、三本あしらってあるが、もう殆ど仕上りに近づいた時丁度私が行き合わしてる....
「狐」より 著者:永井荷風
安吉《やすきち》という植木屋が毎年々々|手入《ていれ》の松の枯葉《かれは》、杉の
折枝《おれえだ》、桜の落葉、あらゆる庭の塵埃《ちりあくた》を投げ込み、私が生れぬ....