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「折目正しい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

折目正しいの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
少女地獄」より 著者:夢野久作
体の皮膚の色が私と同様に青黒く、スラリとした骨太い身体《からだ》に、シックリした折目正しい黒地のモーニング、真新しい黒のベロア帽、同じく黒のエナメル靴、銀頭の蛇....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
私は見て人ごとながら冷汗を流した。 彼らの手をかくしから引っぱり出せ。でないと折目正しい演技はなくなって、すべてが猿芝居になってしまう。 ○俳優のしゃべるせり....
桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
して抹香を一攫みに攫んで投げ入れると一拝して帰って仕舞った。信長の弟勘十郎信行の折目正しい肩衣袴で慇懃に礼拝したのとひき比べて人々は、なる程信長公は聞きしに勝る....
オンチ」より 著者:夢野久作
、空恐ろしいような乱打の連続であった。それから立上ってズボンのポケットから白い、折目正しいハンカチを引出して、帽子をすこし阿弥陀にしながら大急ぎで額の汗を拭いた....
探偵戯曲 仮面の男」より 著者:平林初之輔
れはほん物でしょうか? 給仕の案内で亜細亜新聞社会部長東山一男がはいってくる。折目正しいモーニングを着て、きれいに髪をわけた三十六七歳の堂々たる紳士。太いステ....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
お送りをいたすはずですが、ちょうど舞台になりますから。……縞の羽織、前垂掛だが、折目正しい口上で、土産に京人形の綺麗な島田と、木菟の茶羽の練もの……大贔屓の鳥で....
神戸」より 著者:古川緑波
思ったら、主人の名が大東だった。それも、昔のハイウェイを名乗って再開。やっぱり、折目正しい、サーヴィスで、柾目の通ったものを食わせる。最近行って、ビフテキを食っ....
」より 著者:吉川英治
いが、昼間は、無数の脚がそこを通った。――摺りきれた浪人の草履、女の白い踵、袴の折目正しい白足袋、裾模様、と思うと――あだな左褄、物売りの疲れた足。 それから....
姫たちばな」より 著者:室生犀星
の築地のかげに立っていた。一人が山梔子色の狩衣をつけていれば、一人は同じ山吹色の折目正しい狩衣を着ていた。次の夕方に一人が蘇芳の色の濃い衣をきてくれば、べつの若....