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「折詰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

折詰の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「仮装観桜会」より 著者:佐左木俊郎
林の中で催されるのだった。青白い仮装団は雑木林の中いっぱいに広がった。持ってきた折詰の弁当が渡された。瓶詰の酒が配られた。 前田弥平氏はそこで、一場の挨拶《あ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
塩辛く煮たのと、玉子焼と蓮根と奈良漬の胡瓜とを菜にして、腹のすいているわたしは、折詰の飯をひと粒も残さずに食ってしまいました。わたしはここで絵葉書を買って記念の....
「くろがね天狗」より 著者:海野十三
り行われた。虎松も招ばれて末座に割のわるい一役をつとめさせられたが、お開きと共に折詰を下げてイの一番に帯刀の邸をとび出した。彼は外に出ると、あたりを見廻した上で....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
ふけった。 「やいチビ」 突然声が聞こえて路地の垣根から生蕃があらわれた。 「折詰をよこせ」 「いやだよ」とチビ公は折り箱をふところに押しこんだ。 「いやだ？....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
、売れますこと売れますこと。 近在は申すまでもなく、府中八王子｜辺までもお土産折詰になりますわ。三鷹村深大寺、桜井、駒返し、結構お茶うけはこれに限る、と東京の....
「桐生通信」より 著者:坂口安吾
りめぐらして盛大にお花見をやっていた。幕のすき間からのぞくと二百人ほどのダンナが折詰に二合ビンで打ち興じ、酒席を往復する芸者の数のおびただしさ、目まぐるしいばか....
「白髪鬼」より 著者:岡本綺堂
ともにちっとも箸をつけなかったので、残して行くのも勿体ないといって、その二人前を折詰にして貰うことにしました。それは伊佐子さんへのお土産にするのだと、山岸は言っ....
「ねじくり博士」より 著者:幸田露伴
をもイヤに西洋の奴らは直線的に解剖したがるから、呆れて物がいえない、馬鹿馬鹿しい折詰の酢子みたような心理学になるのサ。一切生活機能のあるもの、いい直して見れば力....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
で、皆の様子を機嫌よく見ていられます。車夫もその日は優待です。お母様のおみやげは折詰でした。 「当分はまた働いてくれるよ」と、後でお父様はおっしゃいました。出来....
「おびとき」より 著者:犬田卯
そうにかがやいていた。 「まさか隣の家なんか違ったもんだ。内祝だなんていっても、折詰ひいたり、正宗一本つけたり……俺ら三十銭じゃ気がひけちまって、早々に帰って来....
「今戸狐」より 著者:小山内薫
沢村宗十郎氏の門弟で某という男が、或夏の晩｜他所からの帰りが大分遅くなったので、折詰を片手にしながら、てくてく馬道の通りを急いでやって来て、さて聖天下の今戸橋の....
「明治劇談　ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
っていて、芝居のみやげに買って帰る人も沢山あった。人力車に乗って帰る人が幕の内の折詰を膝の上に重ねて置いて、その煮染めの汁が浸み出して着物を汚したなどという話を....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
上候故御先々様にてかるかるやき処文政七｜申年はしか流行このかた御用重なる御重詰御折詰もふんだんに達磨の絵袋売切らし私念願かな町のお稲荷様の御利生にて御得意旦那の....
「影」より 著者:岡本綺堂
旅人 子供さんがいるなら、ここに好い物があります。（リュックサックの中から鮓の折詰を取出す。）これは汽車の中で買ったんですが、ここで蓋を明けることにしましょう....
「鍋料理の話」より 著者:北大路魯山人
やるなべ料理は、原料はこれとこれだけと、決っているわけではない。前の晩にもらった折詰ものだとか、買い置きの湯葉だとか、麩だとか、こんにゃくだとか、あるいは豆腐を....