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「抛出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

抛出の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
は長女だけに、姉をもって自《みずか》ら任じているから、うがい茶碗をからからかんと抛出《ほうりだ》して「坊やちゃん、それは雑巾よ」と雑巾をとりにかかる。坊やちゃん....
創作家の態度」より 著者:夏目漱石
ら犬の概念は頭の中にあるだけにもかかわらず、その価値は頭以外すなわち非我の世界に抛出《なげだ》されて始めて分るものであります。その代り例の主観的な分子は、per....
三人の相馬大作」より 著者:直木三十五
もせで相馬の大作なんぞいかめ面《つら》。 「出てくれ」 と、一人が、一文銭を、抛出《ほうりだ》した。女の子は、次の部屋へ唄って行った。 「ほほう、相馬大作なん....
みちの記」より 著者:森鴎外
挽物細工など籠に入れて売りに来るあり。このお辰まだ十二三なれば、われに百円づつみ抛出さする憂もなからん。 二十二日。雨。目の前なる山の頂白雲につつまれたり。炉....
植物人間」より 著者:蘭郁二郎
度都合よく駈寄った川島が艫を抑えなかったならば、彼女はそのまま青みどろの沼の中に抛出されてしまったに違いないと思われたくらいだからだ。 「危かったですね」 「…....