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抜荷
「抜荷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
抜荷の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
うけれども、彼は長崎辺の商人のように陸上で公然と取引きをするのではなかった。彼は
抜荷《ぬけに》買いというもので、夜陰《やいん》に船を沖へ乗り出して外国船と密貿易....
「名娼満月」より 著者:夢野久作
丞に別れた播磨屋千六は、途中滞りもなく長崎へ着いた。 千六は長崎へ着くと直ぐに
抜荷を買いはじめた。
抜荷というのは今でいう密貿易品のことで、翡翠、水晶、その他の....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
したがって苧の公事も納まらなくなる。時としては越後から積み出しが実際にあっても、
抜荷の恐れのあることもあったが、幸いに着船地たる若州の守護は武田で、その被官人の....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
い」 「徳島|訛りか、それとも日和佐の船頭か」 「この辺の者ではなく、おそらく、
抜荷屋渡世の仲間だろうと思うんで」 「
抜荷屋か? ……」と眼八も少しウンザリした....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
ため、奔走しているという。 万吉は自分の落伍に落胆していた。ところが、ある夜、
抜荷屋の船から上陸って、四国屋の寮へしのんできた男がある。 それが、大勘だった....