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抱える
「抱える〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
抱えるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ここで海神ポセイドン(Poseidon)の配偶アムフィトリートが地の縁辺を腕で
抱えるとあるところから見ると、オヴィドは地が球形でなくて円板の形をしていると考え....
「断層顔」より 著者:海野十三
木田は奇声をあげて、身体をがたがた慄わせている。老探偵は、木田をなだめながら彼を
抱えるようにして、アパートへ入っていった。 帆村の推察は当っていた。 裏口の....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
取出していた少女の給仕は、猫の子問答のおかしさに耐《た》えられなくなって、書類を
抱えると大急ぎで後向きになって、すたすたと戸口の方へ駆出《かけだ》した。 「猫の....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
。うっかりして足を踏んで、すみません。どうもすみません」 と、助教授のからだを
抱えるようにして、ひらあやまりにあやまった。 まもなく三重扉であった。それを一....
「薬草取」より 著者:泉鏡花
が家に馬を繋いだ馬士で、その馬士、二人の姿を見ると、遁がすなと突然、私を小脇に引
抱える、残った奴が三人四人で、ええ! という娘を手取足取。 何処をどう、どの方....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
はホームについていた。大時計を見ると、今発車という間際だった。仏は愕いて、アンを
抱えるようにして十三号車に飛びのった。 7 リバプールからロンドンま....
「火星兵団」より 著者:海野十三
た。
丸木は、それでも平気であった。首を曲げっ放しで、ボロンの壜を腹のところに
抱えると、表へとび出した。
店頭には、もちろん、このさわぎをみようというので、....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
ているらしい、ペイパの乾いた壜、膚触りも暖そうな二合詰を買って、これを背広の腋へ
抱えるがごとくにして席へ戻る、と忙わしく革鞄の口に手を掛けた。 私はドキリとし....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
ごろんとなると、辷った徳利が勃然と起き、弦光の頸窪はころんと辷って、畳の縁で頭を
抱える。 「討死したな。……何も功徳だ、すぐにも先生の許へ駆附けよう。――湯に行....
「橋」より 著者:池谷信三郎
―そこをこっそり出てくるシイカの姿が現れた。ぐでんぐでんに酔払った紳士が、彼女を
抱えるようにして自動車に乗せる。車はそのままいずれへともなく暗の中に消えて行く。....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
にしたのを、薄々沙汰は知っていながら、信心堅固で、怯気ともしないで、一件を小脇に
抱える。 この腰の物は、魔除けに、と云う細君の心添で。細君は、白骨も戻すと極り....
「トロッコ」より 著者:芥川竜之介
き声は彼の周囲へ、一時に父や母を集まらせた。殊に母は何とか云いながら、良平の体を
抱えるようにした。が、良平は手足をもがきながら、啜り上げ啜り上げ泣き続けた。その....
「暗号数字」より 著者:海野十三
なりません。どうか飛行場へ連れていって下さい」 親切な栗山刑事は、帆村の身体を
抱えるようにして旅客機の中へおくりこんだ。 午後一時四十分、ユニバーサル機は東....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
、」 「先刻一度来たんだって、」 「ええ、つい、その、」 額をぴっしゃりで頸を
抱える。 「それではお前、入って待っておいでなら可いのに、戸外へ出るもんだから、....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
い持って行って、――さあ、否でも応でも今の亭主へ嫁るというと、それこそ、ほんに、
抱えるほどな、風呂敷づつみもくれんぞね。どれほど肩身が狭かったやら……その裸が、....