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抱き
「抱き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
抱きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
んざん打ったり蹴《け》ったりした。そこへ丁度来合せたお芳は泣き声も出ない文太郎を
抱き上げ、こう武夫をたしなめにかかった。
「坊ちゃん、弱いものいじめをなすっては....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
「お祖父様《じいさま》ただいま。」という声とともに、柔らかい小さな手が、彼の頸へ
抱きつかなかったら、彼はおそらくこの憂欝《ゆううつ》な気分の中に、いつまでも鎖《....
「影」より 著者:芥川竜之介
く資格は、おればかりにある訳じゃあるまいし。」
陳はこう心の中に、早くも疑惑を
抱き出した彼自身を叱ろうとした。が、この路は彼の家の裏門の前へ出るほかには、どこ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
倒れたなり、息も切れ切れにこう言うのです。
「大変《たいへん》だ! とうとう僕は
抱きつかれてしまった!」
僕はとっさに詩集を投げ出し、戸口の錠《じょう》をおろ....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
みさえも感じている。殊に万事が完《おわ》ってから、泣き伏しているあの女を、無理に
抱き起した時などは、袈裟は破廉恥《はれんち》の己よりも、より破廉恥な女に見えた。....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
だろう。いや、のみこめないばかりなら好《い》いが、あるいは万事が嘘のような疑いを
抱きたくなるかも知れない。それでは僕も不本意だから、この際君に一切の事情をすっか....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
へ行くのは、どう考えて見ても寂しかった。だからいよいよ立つと云う前夜、彼女は犬を
抱き上げては、その鼻に頬をすりつけながら、何度も止めどない啜《すす》り泣きを呑み....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
やっぱり消化不良ですって。先生も後《のち》ほどいらっしゃいますって」妻は子供を横
抱きにしたまま、怒ったようにものを云った。「熱は?」「七度六分ばかり、――ゆうべ....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
》をあげ始めたそうです。
それがおよそ十分あまりも続いてから、祖母は静に孫娘を
抱き起すと、怖がるのを頻《しき》りになだめなだめ、自分の隣に坐らせました。そうし....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
て、何小二の馬がその間を通りぬけるが早いか、いきなりその茂った枝の中に、彼の体を
抱き上げて、水際の柔らかな泥の上へまっさかさまに抛《ほう》り出した。
その途端....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
一は隣を覗きながら、そう云う嬉しさにそやされていた。が、余り虫の好《い》い希望を
抱き過ぎると、反《かえ》ってそのために母の病気が悪くなって来はしないかと云う、迷....
「運」より 著者:芥川竜之介
りの坂路を、五条へくだろうとしますと、案の定《じょう》後《うしろ》から、男が一人
抱きつきました。丁度、春さきの暖い晩でございましたが、生憎《あいにく》の暗で、相....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
も好いことです。さあ、早く御逃げなさい」 遠藤はもどかしそうに、椅子から妙子を
抱き起しました。 「あら、嘘。私は眠ってしまったのですもの。どんなことを言ったか....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
うに、幾度か欄干へ手をかけて幾度か躊躇し、やがて下駄を脱ぎすつる様子に走り倚りて
抱き留めたり。振り放さんと※けば、「さようでもあろうがそれが心得違いだ」と争うと....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
が代って自分たちの永い永い間の心痛と苦労のかずかずを語りおわると、親子はもう一度
抱き合った。その晩は、いつまでもいつまでも起きていた、誰も寝ようとしなかった。自....