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抱っこ
「抱っこ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
抱っこの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「猟奇の街」より 著者:佐左木俊郎
、あなたという人はなんて方でしょう? さあ、逃げ回ってばかりいないで、少し坊やを
抱っこしてやってちょうだい」 彼女は夫に赤ん坊を突きつけた。夫は怪訝《けげん》....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
お湯が熱かったのかい、林檎のような頬ッぺたをしているね。どれどれ、おじいちゃんが
抱っこしてやろう。さあ、おいで、アッパッパ」 「やあ、笑った、笑った」赤ン坊の珍....
「光の中に」より 著者:金史良
七人の少女がきゃあきゃあしながら悦び立てた。 「南先生! 南先生!」 「あたいも
抱っこして」 「あたいも」 「あたいも」 そう云えば私はこの協会の中では、いつ....
「縮図」より 著者:徳田秋声
起ちあがって揺すってやったが、いよいよ渋面作り泣き出した。 「何だ、お前姉さんに
抱っこして……。さあ、おっぱいやろう。腹がすいてるだろう。」 母はそう言って赤....
「田原氏の犯罪」より 著者:豊島与志雄
さあ。その代りよく可愛がってやりますんだ。あれも不憫な奴ですからね。よく膝の上に
抱っこして子守唄をうたってやりますよ。するとね、眠ろうとはしないで、噴き出してし....
「理想の女」より 著者:豊島与志雄
れで安心しきったように、然しまた凡てから暫く休らいだかのように、「少しお父さんに
抱っこしていらっしゃい、」と云いながら子供を私の方へ差出す。「はるに抱かしたらい....
「子を奪う」より 著者:豊島与志雄
に、彼女は子供の方を向いて、慌てて云い続けた。「これがあなたのお父様ですよ。さあ
抱っこしてお貰いなさい。ほんとにね、長い間……。」 彼女はまた口を噤んだ。そし....
「南さんの恋人」より 著者:豊島与志雄
下に答えた。 「ああ言ったよ。」 「そんなら、あたしを抱いて頂戴。さあ、しっかり
抱っこして……。」 南さんの膝にとびのって、その胸に顔を埋めた。だが、そそっか....
「立札」より 著者:豊島与志雄
たり抱いたりしてあげると、いってるんだよ。」 「でも、あたしの方に、おぶさったり
抱っこしたりする力も、なかったとしたら……。」 「なぜそんなことをいうんだい。」....
「博多人形」より 著者:竹久夢二
、牧場へ茅花を摘みにゆきました。やはりいつものように右の手には御気に入りの人形が
抱っこされていました。 ……つうばな つうばな 一枝折っては帯にさし 二枝折って....
「少年・春」より 著者:竹久夢二
1 「い」とあなたがいうと 「それから」と母様は仰言った。 「ろ」 「それから」 「は」 あなたは母様の膝に
抱っこされて居た。そとでは凩が恐しく吼え狂うので、地上のありとあらゆる草も木も悲....
「愛の為めに」より 著者:甲賀三郎
ぐ自動車に乗る事に決めた。そうしてデッキに片足をかけて、奥さんに、 「赤ちゃんを
抱っこしましょう」 と声をかけて、奥さんの返辞を聞かないうちに、もう赤ン坊を受....
「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
ーヴナ。あっしは、こう思うんですがね、――よしんばまる一んち、おかみさんを両手で
抱っこしていろって言われたところで、どだいもう苦になるどころか、ただもうぞくぞく....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
ない風の音です。……ヨハナーンや! さあ姉様の所へおいで、さあ昔のように緊かりと
抱っこしてあげましょう。……さあおいで。 少年 (後退りして)いいえ、いいえ。 ....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
くしが一人で牛乳に水を割って
育てましたの。ですからわたくしの子になりましたの。
抱っこして遣ったり、膝に載っけて遣ったりいたすと、
嬉しがって、跳ねて、段々大き....