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抱一
「抱一〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
抱一の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
し迷信的になった。しかし客とは煙草《たばこ》をのみのみ、売り物に出たとか噂のある
抱一《ほういつ》の三味線の話などをしていた。
そこへまた筋肉労働者と称する昨日....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
思わせるほどに描いた。――花は虞美人草《ぐびじんそう》である。落款《らっかん》は
抱一《ほういつ》である。 屏風《びょうぶ》の陰に用い慣れた寄木《よせき》の小机....
「門」より 著者:夏目漱石
る色の乾いた様から、大福《だいふく》ほどな大きな丸い朱の輪廓《りんかく》の中に、
抱一《ほういつ》と行書で書いた落款《らっかん》をつくづくと見て、父の生きている当....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
ます。わたくしの祖父や父もまずそのお仲間でございまして、歌麿のかいた屏風だとか、
抱一上人のかいた掛軸だとかいうようなものが沢山にしまってありました。 祖父はわ....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
った。 主なる例を次に挙げよう。 森田思軒の「探偵ユーベル」、「間一髪」、原
抱一庵の「女探偵」、徳冨蘆花の「外交奇譚」、黒岩涙香の「人外境」等。 では、何....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
牲を求めたのだそうである。当時の聞人でこれに死したものには、岩瀬京山、安藤広重、
抱一門の鈴木必庵等がある。市河米庵も八十歳の高齢ではあったが、同じ病であったかも....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
の寮の俳家である。卯の花のたえ間をここに音信るるものは、江戸座、雪中庵の社中か、
抱一上人の三代目、少くとも蔵前の成美の末葉ででもあろうと思うと、違う。……田畝に....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
」だった。りう馬師匠が「からからと日本堤の落葉かな」という句をだして、そりゃお前
抱一上人さまの名高え句じゃねえかと文楽さんからたしなめられ、一同大笑いになったり....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
いやなりけらし これ宿屋飯盛が文にして画賛に尻焼猿人《しりやけのさるんど》(
抱一《ほういつ》)以下天明の狂歌師が吟咏を採録したり。狂歌絵本は当時最も流行し最....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
着の上へ縫もようの掻巻袍を羽織り、寒くなると夜着をかける手当が有りまする。床には
抱一上人の横物はとりまして、不動さまに道了さまと塩竈さまのお輻と掛け替り、傍に諸....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
の画は、数代前の先祖から門外不出といわれて秘蔵されて来たことだの、また、そこには
抱一や文晁の頃から文人や画家がよく遊んだことだの、勝海舟が行って仮名書の横額に「....
「梅ちらほら」より 著者:吉川英治
はり日本の梅である。光琳の梅にいたっては、世界人の審美眼を超えたものといえよう。
抱一になって、同じ梅でも、だいぶ香品が下がる。 栖鳳の梅は、雀についで有名であ....