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抱起す
「抱起す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
抱起すの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
なそうであった。 枕から透く、その細う捩れた背へ、小芳が、密と手を入れて、上へ
抱起すようにして、 「切なくはないかい、お蔦さん、起きられるかい、お前さん、無理....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
シンと頭を突く、身体の重サと落て来る勢いでメリ/\と凹込む、上から血眼で降て来て
抱起すまでには幾等かの手間が有る其中に血が尽きて、膨上るだけの勢が消たのです、背....
「家」より 著者:島崎藤村
れなかった。 翌々日、お房は病院の方へ送られることに成った。病み震えている娘を
抱起すようにして、母は汚れた寝衣を脱がせた。そして、山を下りる時に着せて連れて来....
「虎狩」より 著者:中島敦
》が私を動かした。私は彼を扶《たす》け起そうとした。彼は仲々起きなかった。やっと
抱起すと、他の天幕の歩哨達に見られたくない心遣いから、彼を引張って流れの近くへ連....
「早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
ったまま一声名を呼んだのを最後にそれきり動かなくなってしまった。狼狽《あわ》てて
抱起すとがっくり首が前へのめって、七兵衛はすでに息を引取っていた。現代《いま》の....