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「押すな押すな〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

押すな押すなの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:ゴーゴリニコライ
いるとでも言おうものなら、たちまちその店のまわりには黒山のような人だかりがして、押すな押すなの雑沓で、はては警官の派遣を仰がねばならない始末であった。劇場の入口....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
られて、見物かってのお許しになっているため、雪にもめげずに押し寄せた有象無象が、押すな押すなの大混雑です。 「ちくしょうッ」 「いてえ!」 「踏んだな!」 「や....
軍用鮫」より 著者:海野十三
《どら》の音を聞きたいものをと、その銅鑼《どら》のぶら下げてある弁天島のまわりを押すな押すなと蝟集して、ひどいときには島の上まで虎鮫がのぼってくることさえあった....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
の他の角々にも紙鳶や羽子板などを売る店も出た。この一ヵ月間は実に繁昌で、いわゆる押すな押すなの混雑である。二十日過ぎからはいよいよ混雑で、二十七、八日ごろからは....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
たせました。 三 その翌日――。 長割下水のあたりは早朝から、押すな押すなと言いたい位の雑沓でした。勿論、退屈男が八百八町ところどころの盛り場....
天馬」より 著者:金史良
が分っただろうに、莫迦な女郎奴と彼は心の中で文素玉を憎々しげに罵った。夜店の前は押すな押すなの込み合いである。先からの乞食の子供達は面白そうに五六名後をついて行....
影のない犯人」より 著者:坂口安吾
日を休養して帰るなら、彼らの幸運は甚大であるに相違ない。それからそれへ聞き伝えて押すな押すなの大繁昌であろうという考えであった。これをきいて、たちどころに一笑に....
桐生通信」より 著者:坂口安吾
にあわせたいが、その金も不足がちだ。そこでテレビの時間になると子供遊園地が大人で押すな押すなだよ。無料のテレビがあるからさ」 ちまたの消息通だけあって、うまい....
ヨーロッパ的性格 ニッポン的性格」より 著者:坂口安吾
に参ったのでありますが、ニッポン人は大歓迎をいたしたのでありまして、初めのうちは押すな押すなの繁昌というわけであります。何しろ七人ほど黒ん坊を一緒に連れて参りま....
銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
葬式にさえ立ち騒ぐ、お祭りずきの江戸っ子であった。ましてや花が咲いたのであった。押すな押すなの人出であった。さあ江戸っ子よ飜筋斗を切れ! おっとおっと花道じゃあ....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
賄賂も取れば請託も受けた。その代わり自分でも施しをした。顕職を得たいと思う者が、押すな押すなの有様で、彼の門を潜ったそうだ。 悪さにかけても人一倍、善事にかけ....
落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
を勝手に遊ばせておく。なるほど、遊び場所が必要なわけで、村のガキどもが全部集って押すな押すなの盛況であるから、運動場がないと始末がつかない。順番にセンベイをやい....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
て、とても、こうはいかない。ジャンジャン横丁には碁将棋会所が四五軒あって、どこも押すな押すなの大混雑である。碁将棋会所が軒なみに溢れたっているような風景も東京に....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
の頼みで来てやったが、本当は私はウチを出ることはない。毎日朝から病人がつめかけて押すな押すなの繁盛なのさ」 と言っていたが、私の背中を散々探ったあげく、 「ア....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
のだった。また一般の人も無産党候補の演説会とあれば、乱闘みたさに押寄せたもので「押すな押すなの三十八票」といわれ、実際の票にはならなかった。 昭和四年、日本大....