押っ取り刀[語句情報] » 押っ取り刀

「押っ取り刀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

押っ取り刀の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
だ。源三郎、河原へ来い」 「むむ」 源三郎も負けずに睨み返した。武士と武士とが押っ取り刀で河原へゆく――それが真剣の果し合いであることは、この時代の習いで誰も....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
た、ふみが来た」と、低い声で唸った。 「そら、来た」 待ち構えていた二人の侍は押っ取り刀でやにわに襖をあけた。閉め込んだ部屋のなかには春の夜のなまあたたかい空....
煩悩秘文書」より 著者:林不忘
ばかりの血に染《まみ》れた手の指が十本! 「うぬ!」 酔いもなにも一時に醒めて押っ取り刀、わや、わや、わやと崩れ立った中之郷東馬、山路主計、ほか六、七人の異形....
純情狸」より 著者:佐藤垢石
ろきょろさせて、懸命に心を焦している。 怪漢、推参! 一人の武士が高く叫ぶと押っ取り刀で五、六人の逞しい武士が馳せつけ、佐々木彦三郎を取り巻き、高手小手に縛....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
はかの天主閣じゃ。誰かある。かしこへ駈け登って見とどけてまいれ。」 小姓どもは押っ取り刀ですぐに天主閣へ駈けあがって行ったが、それぎりで一人も戻って来なかった....
私本太平記」より 著者:吉川英治
夜の夜半だった。 何か、尊氏の寝所の方で、異様な物音がしたので、近習の二人は、押っ取り刀でそこへ駈けこんで行った。 「殿っ」 「おうっ、介と頼春か」 「なんで....