押丁[語句情報] » 押丁

「押丁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

押丁の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
女の決闘」より 著者:太宰治
或る夕方、女房は檻房《かんぼう》の床の上に倒れて死んでいた。それを見附けて、女の押丁《おうてい》が抱いて寝台の上に寝かした。その時女房の体が、着物だけの目方しか....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
地方裁判所に開かれたり。傍聴席は人の山を成して、被告および関係者水島友は弁護士、押丁《おうてい》らとともに差し控えて、判官の着席を待てり。ほどなく正面の戸をさっ....
続獄中記」より 著者:大杉栄
思った。現に、一と晩夜あけ近くまでかかって、その発端だけを書いた。 東京監獄で押丁を勤めていて、僕等被告人の食事の世話をしていた、死刑執行人についての印象。友....
破落戸の昇天」より 著者:森鴎外
うことは無いものである。 馬車が駐まった。載せられて来たものは一人ずつ降りた。押丁がそれを広い糺問所に連れ込む。一同待合室で待たせられる。そこでは煙草を呑むこ....
」より 著者:ディモフオシップ
応被告に下げ渡します」と、裁判長が云った。「あの差押えた品を渡せ」と云うや否や、押丁はおれに例の紙包みを持って来て渡した。 その時おれは気を失った。それから醒....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
事訴訟人の風采、俤、伏目に我を仰ぎ見る囚人の顔、弁護士の額、原告の鼻、検事の髯、押丁等の服装、傍聴席の光線の工合などが、目を遮り、胸を蔽うて、年少判事はこの大な....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
ばっけん》にて非常を戒《いまし》めしほどなりき。とかくする内|看守《かんしゅ》、押丁《おうてい》ら打ち寄りて、漸く氏家を磯山より引き離したり。この時氏家は何か申....
女の決闘」より 著者:オイレンベルクヘルベルト
分かった。 ある夕方女房は檻房の床の上に倒れて死んでいた。それを見附けて、女の押丁が抱いて寝台の上に寝かした。その時女房の体が、着物だけの目方しかないのに驚い....