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押切り
「押切り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
押切りの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さようなら」より 著者:田中英光
盲目的に敬愛してくれるだろうなぞ、都合の好いことばかり夢想し、両方の肉親の反対も
押切り、形だけでも正しい神前結婚をしたのだが、一緒になって一月も経たぬ中、ぼくは....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
な麗人で、旦那も情夫も、定まる男といふものを持たない。万端色気をショーバイだけで
押切り通してきたところに、姐御の貫禄があるのである。マーケットの親分代理といふや....
「二十一」より 著者:坂口安吾
なろうという時であるから煩悶した。母にたのんだところで承知する筈はないし、反対を
押切り娘と二人で生きぬこうかと思いもしたが、坊主になる決意の下では、こういうこと....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
共々にお願い申します」 音「あい、然うざますか」 と云いながら文を取上げて封を
押切り、読んで見ますると、女房に手を下げて頼むが如き文面で、何うしても丈助の企み....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
事にも政治にも触れなかった。官兵衛としては、主家小寺家の運命を賭し、多くの反対を
押切り、また父や妻子ともこれきり会わないかもしれないとまで別れを告げて来たほどな....