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「押収〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

押収の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カインの末裔」より 著者:有島武郎
をしていないものはない。金では取れないと見ると帳場は立毛《たちけ》の中《うち》に押収してしまう。従って市街地の商人からは眼の飛び出るような上前《うわまえ》をはね....
白蛇の死」より 著者:海野十三
無くこれはお由の両脚で、同時に其処から両腕も発見された。これ等は時を移さず警察へ押収されたが、親分加藤吉蔵は既にお由殺しの有力な嫌疑者として、主任と入れ違いに拘....
赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
がすほどの徹底さを以て探査をすすめられた結果、数束の嫂へあてた手紙が悉く其の筋へ押収せられました。中でも尾形警部が、特に注意して読んだものは、兄丈太郎から貰った....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
四・五センチだ。ピストルの内部を開いて螺旋溝の寸法を顕微鏡で測ってみると、兼ねて押収して置いた被害者達の体内をくぐった弾丸の溝跡の寸法と完全に一致した。 「では....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、いっそのこと、君の嬉劇的な散策は、やめにしてくれ給え」 それを聴くと、法水は押収してきた火術弩を取り上げて、その本弭の部分を強く卓上に叩き付けた。すると意外....
応仁の乱」より 著者:菊池寛
て兵火の中に投じなかった。ところが、積極的な宗全は、自ら幕府に説いて勝元の領国を押収せんとした。かく挑発されて勝元も、其の分国の兵を募り、党を集めたのである。 ....
パルチザン・ウォルコフ」より 著者:黒島伝治
×は、兵士達にある野蛮な快味を与える。そして彼等を勇敢にするのだった。 武器の押収を命じられていることは、殆んど彼等の念頭になかった。快活らしい元気な表情の中....
地獄の使者」より 著者:海野十三
区別するためのミヤコ缶詰会社の隠し符号であったわけである。これだけの夥しい缶詰を押収してしまえば、その中にきっと問題の缶詰の兄弟分も交っていることであろう、そし....
氷河」より 著者:黒島伝治
こへつけこんできた。 兵士達は、始終過激派を追っかけ、家宅捜索をしたり、武器を押収したり、夜半に叩き起され、やにわに武装を整えて応援に出かけたりしなければなら....
石塀幽霊」より 著者:大阪圭吉
ったりした。この事は明かに係官の心証を損ねた。そして司法主任は、双生児の指紋と、押収した兇器の柄に残された指紋との照合による最後の決定を下すために、警視庁の鑑識....
暗号数字」より 著者:海野十三
荘六が事務所に備えつけていた最新式の短波通信機も当局の臨検にあい、もちろんのこと押収の議題にのぼったけれど、当時彼は既にもう某方面の仕事を命ぜられていたので、そ....
大阪の憂鬱」より 著者:織田作之助
たのだが、梅田でもやはり「警報」が出た。しかし、さすがに逃げおくれた連中がいて、押収された煙草は二日間合計して、十五万本だということである。 逃げおくれた連中....
拷問の話」より 著者:岡本綺堂
の品物と一所に柳行李に詰め込み、飛脚問屋佐右衛門方へ托しておいたのを、町方の手で押収された。その櫛はたしかに自分の店でぬすみ取られたものに相違ないと被害者の忠蔵....
深夜の客」より 著者:大倉燁子
私を怖れているもののようですから。私もまた養父が怖しい――」 手紙は参考として押収され、美和子はその場から連行された。 有松は死を予知していたか、あるいは何....
黒猫十三」より 著者:大倉燁子
に声を低めて、 「少し危険だが、彼のアパートを襲おうと計画してるんだ。証拠書類を押収しようという訳で、――就いては君に案内役を引受けてもらいたいんだよ。真向から....