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押戻し
「押戻し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
押戻しの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
てやった。
女はにやにやと笑って、金を眺めていたが、投げつけるようにしてそれを
押戻した。
「わたしお金なんか貰いに来たのじゃなくてよ。私を旦那に逢わしてくださ....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
て置きます」 と金子を十五両鼻紙に載せて差出しますを、長二は宜く見もいたさずに
押戻しまして、 長「板をよこして注文なさるんですから手金なんざア要りません、出....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
が取れると持って来ます」 重「これはどうも戴いては済みません」 と推返すを又|
押戻して。 清「あれさ取って置いて下せえ、七年|前に出た旦那が帰らねえのは不思議....
「夢鬼」より 著者:蘭郁二郎
いか、額に、脂汗の浮くのを覚えた。 ダガ――。忌わしい翳が、又黒吉を悒欝の底に
押戻した。 (この頃、葉ちゃんは少し変じゃないか。さっきだって、俺が、親方に怒ら....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
言ったところで、彼等をどこへどう叩き出して、どこから出直させる。所詮、母の胎内へ
押戻して、再び産み直させるよりほかに道はない。 お銀様は、この深い憤りを抑《お....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ったところで、彼等をどこへ、どう叩き出して、どこから出直させる。所詮、母の胎内へ
押戻して、再び産み直させるよりほかに道はない。 お銀様は、この深い憤りを抑《お....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
寝て……からはなお怪しからん。これは大変。」 と引掴んで膝去り出した、煙草入れ
押戻しさまに、たじたじとなって、摺下って、 「はッはッ、それまで承っては、山伏も....
「魔都」より 著者:久生十蘭
て奥深いポケットから二通の電報を取出し、謹んで手渡ししようとする。加十はあわてて
押戻し、
「うるさい。貴様、読め」
部長はかしこまり、
「……「大日本帝国、東....
「京鹿子娘道成寺」より 著者:酒井嘉七
た岩井半四郎が、被衣を冠って、俯せになっております。これに、花四天がからみまして
押戻しが出、そして、引っぱりの見得となって、幕になるので御座います。ところが、唄....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
はそちらで育てて下せえ。さあさ、頼むから何もいわずに引取ってもらいてえ。(と男を
押戻しにかかる)さあさ、頼みだ。 男 (段六から胸を押されても動かず)おい、真壁....
「人狼」より 著者:岡本綺堂
ので……。 (おいよはふらふらと表へ出て行こうとするを、モウロと正吉は遮りながら
押戻して腰をかけさせる。) モウロ まあ、落付かなければいけません。それからあな....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
で今度また帰って来る時にお目に掛りましょう。此包は全く要らぬから」といって無理に
押戻してしまった。その婦人は悦んで帰られた。明日あちらの方さえうまく行けばこちら....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
子はそちらで育てて下せえ。さあさ、頼むから何もいわずに引取って貰いてえ。(と男を
押戻しにかかる)さあさ、頼みだ。 男 (段六から胸を押されても動かず)おい、真壁....