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担保
「担保〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
担保の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
もいるということやが、女の地位は上った代りに、相場は下ったもンや。その点、おれに
担保、証文、利子、期限なしで二百万円出させた君は大したもンや。しかし、おれが君に....
「鰊漁場」より 著者:島木健作
。やむをえず大丸は、平素の取引商人である小樽切っての海産物問屋大山と契約し製品を
担保にして金を融通してもらうことにしたのである。三年五年とそういう状態がつづいて....
「縮図」より 著者:徳田秋声
「それもいいが、子供のある処へ入って行くなんて手はないよ。第一三村さんは屋敷まで
担保に入っているていうじゃないか。」 銀子は好い気持もしなかったが、息詰まるよ....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
棺に納めたら、かえって故人が妄執の種となるばかりですよ。」 銀行家は、取引先の
担保にいかさまな品書きを見つけた折のように、皮肉な笑を見せた。Hはそれなり口を噤....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
貸しつけることにした。この際参考までに挙げておきたいが、金融はその本質から云って
担保の要るのが当然で、
担保があれば一口五千円以内、もし無
担保ならば一口一千円以下....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
のためと称して低利資金を政府のあと推しで農村に融通するとする。仮に例外として、無
担保で貸しつけると云った処で、土地も家もない、貧農が地方銀行の窓口へ行ったとして....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
内に、エベネザー・スクルージ若しくはその指定人に支払うべし」云々は、単に合衆国の
担保に過ぎなくなったろうと思われるからである。 スクルージはまた寝床に這入った....
「露肆」より 著者:泉鏡花
御貼用済。味は至極|可えで、喫んで見た上で買いなさい。大阪は安井銀行、第三蔵庫の
担保品。今度、同銀行蔵掃除について払下げに相成ったを、当商会において一手販売をす....
「追憶の冬夜」より 著者:寺田寅彦
「神鳴り」とそっくり同じようである。 先ずはじめに銘々の持ちものを何か一つずつ
担保 gage として提供させる。それから一人「船長」がきめられる。次にテーブル....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
要もないが、とにかく営業の進展とともに流動資本なども大きくなり、やむを得ず家屋を
担保として銀行から借りねばならなかった。 私は高利の金を使っては営業は立ち行か....
「桜の園」より 著者:神西清
れにしても奥さん……恐縮ですが貸してくださらんか……二百四十ルーブリだけ……あす
担保の利子を払わにゃならんので…… ワーリャ (仰天して)だめよ、だめですよ! ....
「城」より 著者:カフカフランツ
にちがいありませんね」と、Kはいった。「家族の人たちがこんな犠牲を払って、宿屋を
担保もなしで簡単にあなたたちの手に渡す気になったんですからね」
「あとになってわ....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
設用の地下工事の資材、同じく大野木村に至る、四里の混凝土の溝渠等、マンガン鉱山の
担保になっていなかった一切の資産に対する、継承権の訴訟が起されていたが、生前から....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
この一枚の紙幣は千クロオネンに通用す。
帝国領内に埋もれたる無量の宝を
これが
担保となす。その宝は
直ちに発掘して、兌換の用に供すべき
準備整えり。」
....
「マリ・デル」より 著者:神西清
て勿体ないくらいさ。……奴あ頓痴気のうえに悪党だ……つまり頓痴気だ。……僕が奴に
担保なしの借金を申込んだってそれがなんだ、――え、これほど確かな投資はないことく....