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拒
「拒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
拒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
劣な読本を根気よく読んであげたが、あなたは私のたった六冊物の読本に眼を通すのさえ
拒まれた。もってあなたの人格の下等さがわかるではないか。――手紙はこういう文句で....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
あるいはまた名所の案内とか、そのほかいろいろ講演に附随する一切の無用な暇つぶしを
拒絶したい旨希望して置いた。すると幸《さいわい》私の変人だと云う風評は夙《つと》....
「或る女」より 著者:有島武郎
。モンロー主義もその主張は初めのうちは、北米の独立諸州に対してヨーロッパの干渉を
拒むというだけのものであったのです。ところがその政策の内容は年と共にだんだん変わ....
「或る女」より 著者:有島武郎
しまいまで奥歯に物のはさまったように重かった。そしてややともすると葉子との会見を
拒もうとする様子が見えた。もし葉子の銀のように澄んだ涼しい声が、古藤を選んで哀訴....
「片信」より 著者:有島武郎
階級に同情と理解さえあれば、なんらかの意味において貢献ができるであろうに、それを
拒む態度を示すのは、臆病《おくびょう》な、安全を庶幾《しょき》する心がけを暴露す....
「星座」より 著者:有島武郎
実感的に想像して、こう心の中で呟いた。けれども同時に、彼の懐ろの内も暖いのを彼は
拒むことができなかった。あれだけをおっかあに渡して、あれだけを卯三公にやって、あ....
「宣言一つ」より 著者:有島武郎
は当然起こらねばならなかったことが起こりはじめたからだ。いかなる詭弁《きべん》も
拒むことのできない事実の成り行きがそのあるべき道筋を辿《たど》りはじめたからだ。....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
切った。それまでやっていた仕事にだんだん失望を感じ始めた。新しい生活の芽が周囲の
拒絶をも無みして、そろそろと芽ぐみかけていた。私の目の前の生活の道にはおぼろげな....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
を私も認めない訳ではない。然しそれだけで満足し切ることを、私の本能の要求は明かに
拒んでいる。私の生活動向の中には、もっと深くもっとよく己れを愛したい欲求が十二分....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
オに堂母で説教するようにといった。レオは神を語るだけの弁才を神から授っていないと
拒んだ。フランシスはそれなら裸になって行って、体で説教しろといった。レオは雄々し....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ッゲンドルフス・アンナーレン』(Poggendorfs Annalen)へ掲載を
拒まれた。これで見ると、当時の人がこの著述の物理学的の重要な意味を認めなくて、単....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
のであるから、この際できる丈何彼を見聞して置くがよいであろう……。』 もとより
拒むべき筋合のものでございませぬから、私は早速身支度してこの親切な、老いたる竜神....
「活動写真」より 著者:淡島寒月
がまた死んだ場合には、前のように生き返らせてくれと頼んだけれども、父は前に懲りて
拒絶したので、彼女は再三押問答の末|終に激怒したのであった。その瞬間彼女の命は絶....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
ものかを感じずにはいられなかった。何ものかを?――しかし僕の物質主義は神秘主義を
拒絶せずにはいられなかった。僕はつい二三箇月前にも或小さい同人雑誌にこう云う言葉....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
走るのも当然です」 「したがって、田舎の学校の先生がオランダ人の世継ぎ娘に結婚を
拒まれるということは、彼にとっては、世の中で栄進出世にいたるたしかな一歩だという....