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「拗ねる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

拗ねるの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
の行き方では真佐子ははじめから適わない自分の相手なのだ。たった一つの道は意地悪く拗ねることによって、ひょっとしたら、今でもあの娘はまだ自分に牽かれるかも知れない....
大阪を歩く」より 著者:直木三十五
大阪の女は、もし、松竹が、悉く、芝居を椅子席にしたなら、恐らく、不平を洩らして、拗ねるにちがい無い。 東京の女は「西洋は、こうだ」というと「そう」と、云って食....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
みがたくして人生の寒冷なることを経験したるにもかかわらず、それは私をして白眼世に拗ねるがごとき孤独に向かわしめなかった。私はかえって人と人との接触の核実の愛でな....
湯島の境内」より 著者:泉鏡花
つつ拾取って砂を払う)も、荷になってなぜか重い。打棄って行きたいけれど、それでは拗ねるに当るから。 早瀬 で、お前はどうする。 お蔦 私より貴方は……そうね、お....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
たく冷たく感じられるのも、こうしたスィートな幸福を知っているからだ。今日の社会は拗ねることも、甘えることも許しはしない。しかし人と人とのつながりとはこうした機微....
南国太平記」より 著者:直木三十五
ちへ入らしてもらえ」 南玉が、又立って行って 「ここで、もう一拗《ひとす》ね、拗ねるって手もあるが、そいつあ、差しの場合での。他人がいちゃ、素直にここへ来て、....
唇草」より 著者:岡本かの子
稲の米粒のような白い地体は薄樺色の皮膚に透けていた。口に金環色を嵌めていた。虫は拗ねるように反ったり屈んだりした。再び眼鏡を近づけて眺め込んでいた千代重の顔は、....