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「拘らず〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

拘らずの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
題を提供されることになった。まず、太陽が、あのようにエネルギーを浪費しているにも拘らず目立って冷却するような形跡を見せないのはなぜかという疑問を起さなければなら....
階段」より 著者:海野十三
査に名を借りて、しばしば図書室へ通った。その室には廊下から入れる戸口があったにも拘らず、知らぬ顔をして研究事務室の扉を先ず押して入り、それから又も一つの扉を押し....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
、かかる折、息子とつないでいた手を放して倒れて下敷となり、息子さんの懸命の努力に拘らず母を救い出し得ず、そのままとなった由。 ◯大正震災のときは、それでもかなり....
文明国には必ず智識ある高等遊民あり」より 著者:内田魯庵
の方針や、制度の塩梅手加減で何うすることも出来るものではない。文部省の施設如何に拘らず、国民はそれ自らに大勢に依って進歩する。我々は高等遊民其の物を決して国家の....
戦話」より 著者:岩野泡鳴
いう人はもとから忠実で、柔順で、少し内気な質であったと思い給え。現役であったにも拘らず、第○聨隊最初の出征に加わらなかったんに落胆しとったんやけど、おとなしいも....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
。フランス遠征のわがイギリス軍は、ついに総引揚を決行した。ドイツ機必死の猛爆にも拘らず実に巧妙に、そして整然と、わがイギリス兵は本国へ帰還したと、写真入りで報道....
火薬船」より 著者:海野十三
ら、何度もいっているじゃありませんか。わしは日本人が大きらいなんですよ。それにも拘らず、あなたという人は、なんでもかでも、わしを日本人にしてしまわないと承知がで....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
谺していた。ラザルスは海路を行った。 彼の乗船は非常に豪奢に装飾されていたにも拘らず、かつて地中海の瑠璃色の波に映った船のうちでは最も悼ましい船であった。他の....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
りと座りこんで、匂いのいい煙草をふかしながら、先を急ぐ用事を控えているらしいにも拘らず、儀作の用件を、ふんふん……と一々うなずきながら聞いてくれたのである。「う....
」より 著者:犬田卯
がきっかけで、中地村長の香料を浮かすために、二年間村長を置かぬという村の方針にも拘らず、再選の問題が否応なしに持上ったのだとのこと、表沙汰は、「この非常時に際し....
」より 著者:犬田卯
かそう行かないものとみえて、「今日来る」、「明日は必ず来る」と組合で確言するにも拘らず、まだほんの少し――桑畑への割当分しかやって来ず、「重点」と称せられる水田....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
さんは自分の家の台所へ水汲みのついでに、私とこの水も汲んでくれた。二度も浚ったに拘らず、村でいう「まち井戸」である私の家の古い井戸は、一滴の水も湧かなかったので....
三枚続」より 著者:泉鏡花
院の外科の医員で、且つ自宅でも診察に応じている。 口寡で、深切で、さらりと物に拘らず、それで柔和で、品が打上り、と見ると貴公子の風采あり、疾病に心細い患者はそ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
抗議的説明や質問があったが、私は「私ども軍人には明治天皇から『世論に惑わず政治に拘らず只一途に己が本分』を尽すべきお諭しがある。財政がどうであろうと皆様がお困り....
色盲検査表の話」より 著者:石原忍
であり、それらの人の共通の性質として、赤色と緑色との区別は多少とも不完全であるに拘らず、青色と黄色とを区別することは健康者と変りがない。即ち赤緑の色の差異に比較....