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拘引
「拘引〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
拘引の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
恢々でした」 乗り合いの過半《おおく》はこの恢々に笑えり。 「そこで、こいつを
拘引して調べると、これが出刃打ちの連中だ。ところがね、ちょうどその晩兼六園の席貸....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
入ぐるみ、手も着けないで、坂田氏の盗られた金子を持っていたんだ。 ねえ、貴娘。
拘引して厳重に検べたんだね。どこへそれまで隠して置いたか。先刻は無かった紙入を、....
「白蛇の死」より 著者:海野十三
いる内に、丁度張込んでいた刑事がどかどかと踏込んで来た。そして関係者一同はすぐに
拘引されてしまった。 しかし二時間ほどすると、エレキの喜多公だけを残して、他の....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
の日の午後四時になって警視庁へ大学からの報告が届くと、捜索方針が一変した。朝から
拘引されていた給仕長の圭さんと、コックの吉公とが、夕方になって一|先ず帰店を許さ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
乱、暴行なりと伝えられる。 九月十二日 ◯東条英機大将を戦争犯罪人として米軍が
拘引に行ったところ、自殺をはかり失敗。 九月二十四日 ◯アメリカ合衆国日本州の....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
が始まって、女連はさんざん蹴られたり打たれたりして、その結果百人ばかりの労働者が
拘引されたのだそうだ。警察の中ででもなぐったり蹴ったり、怒鳴りわめいたりする声が....
「獄中記」より 著者:大杉栄
場の窓ガラスを毀したというので、土地の地廻りどもと巡査がその男を捕えて弁償しろの
拘引するのと責めつけているのだった。 その男はみすぼらしい風態をして、よろよろ....
「金属人間」より 著者:海野十三
このうえは、こんどの事件に直接関係のある証拠をさがしだして、なにがなんでも博士を
拘引《こういん》したいと思った。 「針目さん。あなたのお使いになっている部屋は、....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
呪わしき人々 事件は解決したのだ。亀之介は、鶴彌殺しの犯人容疑者として本式に
拘引された。それから取調べによって彼の犯行たることは十分確実となった。 それは....
「獏鸚」より 著者:海野十三
ア三原さんの体からは発見されないで済んだようですが外に二人ほど男優とライト係とが
拘引されちまって、まだ帰ってこないのです。とにかくあっしは三原玲子さんばかりはお....
「ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
はありませんでした。 ちょうどその頃、Yはその借家のゴタゴタから問題を起こして
拘引されました。それは大正八年の夏のことで、労働運動の盛んに起こってきた年の夏で....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
あったのに違いない。あるいは愚堂※の事件からでも、飛んでもない嫌疑を蒙って、一同
拘引というようなことになっているのじゃあるまいか。さあ、こう考えると、それからそ....
「慈悲心鳥」より 著者:岡本綺堂
く流れている。やがて田島さんが忙がわしく帰って来て、折井君はとうとう六兵衛老人を
拘引したという。予はなんだか腹立たしく感じられて、なにを証拠に
拘引したかと鋭くき....
「旅客機事件」より 著者:大庭武年
て、鮮血にまみれて死んでいたのだ。 池内、三枝、両機員はその場からH市警察署に
拘引されて取調べられた。事件に就ては全然知る所がないと言った池内に対して、署長は....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
無法にも二、三人の巡査が一度に二葉亭に躍り蒐って戸外へ突飛ばし、四の五のいわさず
拘引して留置|檻へ投げ込んでしまった。徳永店員を初め在留日本人はこの報を得て喫驚....