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「拘禁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

拘禁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:島木健作
完全な無力をよく熟知しながらも自分を欺いてそんなものに身を任せていたのだ。病気と拘禁生活による心身の衰弱にのみ、こうした発作を来す神経の変調の原因を帰することは....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
ならなくなっている事実(微罪不検挙の事実、東京並びに各都市における無数の売淫婦が拘禁《こうきん》する場所がないために半公認の状態にある事実)は何を語るか。 か....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
もみえないと、彼女は姫にあわせろと云って又狂い出した。さりとて人の娘を際限もなく拘禁して置くことはできないので、屋敷の者もまた困った。 その矢先に又一つの新し....
蠅男」より 著者:海野十三
は、蠅男の捜査に、係官を指揮していた彼が、今は逆に位置をかえて、殺人容疑者として拘禁される身となった。 疑問の怪人「蠅男」を捕えてみれば、それは人もあろうに「....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、どうあっても記憶しておかなけりゃならん。何故に犯人が、津多子夫人の自由を奪って拘禁したか――という事なんだ。あるいは僕の思い過しかもしれないがね。そういう手段....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
と彼の罪悪を自白した。 彼は一月足らず警察を嘲弄しながら逃げ廻った後神楽坂署に拘禁されて、彼の言葉を借りて云うと、七日七晩責め抜かれても、容易に口を開かなかっ....
死生」より 著者:幸徳秋水
一 私は死刑に処せらるべく、今東京監獄の一室に拘禁せられて居る。 嗚呼死刑! 世に在る人々に取っては、是れ程忌わしく恐ろしい....
Liber Studiorum」より 著者:寺田寅彦
へでも行けば、今でも、うっかり国境へ入り込んで視察でもしていたというだけでもすぐ拘禁され、場合によると命があぶない所もあるかもしれない。 これらの事実の関係は....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
中の船にいた頃、共産党の首領カシエン以下十数名のものが、ルール問題の勃発とともに拘禁された。そしてその中には、ドイツの共産党代議士何とかというのと、もう一人のや....
東京要塞」より 著者:海野十三
じないではなかったが、今となってはもうどうにもならない。一行六人は、牢獄のなかに拘禁されているのも同然の姿だった。 大体の工事が済んで、左官の仕事はもうあまり....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
が惜しくも貴族院で握り潰された。この改正法は、つまり転向しない左翼思想犯人を終身拘禁しようとするものなので、貴族院でも不賛成なはずはなかったのだが、右翼思想行動....
死刑の前」より 著者:幸徳秋水
死生 一 わたくしは、死刑に処せらるべく、いま東京監獄の一室に拘禁されている。 ああ、死刑! 世にある人びとにとっては、これほどいまわしく、....
ドナウ源流行」より 著者:斎藤茂吉
かを無意味に大股に歩いて、そして出て来た。街の辻々になどという張札がある。犬猫を拘禁して置けというのは、はやり病の予防のためだなと僕は思いながら歩いて行った。 ....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
またここ何年間もあのように面白からぬ形勢になってお出でではなかったならば、一枚の拘禁令状★で私はどこかの城牢へ無期限に送り込まれていたろう、と私は信じているので....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
に落着したが、詰らぬ事で飛んだ目に会った。二葉亭が軍事探偵の嫌疑で二タ月か三月も拘禁されたように噂され、これに関聯して秘密の使命を受けていたかのような想像説まで....