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招魂祭
「招魂祭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
招魂祭の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「将軍」より 著者:芥川竜之介
後、阿吉牛堡《あきつぎゅうほう》に駐《とどま》っていた、第×軍司令部では、午前に
招魂祭《しょうこんさい》を行った後《のち》、余興《よきょう》の演芸会を催《もよお....
「フォスフォレッスセンス」より 著者:太宰治
しい花の名を言った。私は、自分の語学の貧しさを恥かしく思った。 「アメリカにも、
招魂祭があるのかしら。」 とそのひとが言った。 「
招魂祭の花なの?」 そのひ....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
、さすがに八方|塞《ふさ》がりて、融通の道も絶えなむとせり。 翌年の初夏金沢の
招魂祭を当て込みて、白糸の水芸は興行せられたりき。渠は例の美しき姿と妙なる技《わ....
「手紙」より 著者:夏目漱石
てくれと言うと、番頭はまたおじぎを一つして、まことにお気の毒さまでございますが、
招魂祭でどのへやもふさがっておりますのでとていねいに断わった。自分は傘《かさ》を....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
念日。例によって赤の飯、若芽の味噌汁。
朝飯すまして一家買物に東京行。東京には
招魂祭、府中には大国魂神社の祭礼があるので、甲州街道も東へ往ったり西へ来たり人通....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
やがて、十八九年も経ったろう。小児がちと毛を伸ばした中僧の頃である。……秋の
招魂祭の、それも真昼間。両側に小屋を並べた見世ものの中に、一ヶ所目覚しい看板を見....
「人生における離合について」より 著者:倉田百三
は再び相合うことはないのであろうか。これは人間として断腸の問いである。私は今春、
招魂祭の夜の放送を聞いて、しみじみと思ったのである。近代の知性は冷やかに死後の再....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
私が十三の年であつた。 常設館ができるまでは巡業隊の持つてくる写真を芝居小屋か
招魂祭の掛小屋で見ていた。
招魂祭の掛小屋で乃木大将の一代記というのを見た覚え....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
もしないかわりに音も聞かせないというのはもはや実業の域を脱している。それはむしろ
招魂祭の見せ物に近きものである。 ロシヤには俳優の出ない映画などもできているが....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
はない。長屋の高利貸しぐらいのところである。 熊野先生 大正十一年秋、松江の
招魂祭の日はしぐれていた。松江中学の生徒はそれに参拝のためいま校門を出て赤山の坂....