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拝命
「拝命〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
拝命の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「無惨」より 著者:黒岩涙香
|金巾のヘコ帯、何う見ても一個の書生なれど茲に詰居る所を見れば此頃谷間田の下役に
拝命せし者なる可し此男テーブル越に谷間田の顔を見上げて「実に不思議だ、何う云う訳....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
変な話だと思われて来た。 月の中旬が来るころには、いよいよ半蔵が水無神社宮司の
拝命もおもてむきの沙汰となった。もはや彼の東京にとどまるのも数日を余すのみとなっ....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
につき、表舞台(今の城内練兵場、旧射的場附近御下屋敷所在)で三日とも翁附の大能を
拝命した。殊に藩公の御所望で、物習能(普通の能ではない、達人でなければ舞えない秘....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
せ、再三|辞みたれど許されねば辞兼て承知し、共々|嬉しく帰朝して我は軽からぬ役を
拝命する計か、終に姓を冒して人に尊まるゝに付てもそなたが母の室香が情何忘るべき、....
「獄中生活」より 著者:堺利彦
寂しさに看守からかう奴もあり 看守殿退屈まぎれに叱る也 「本職」は昨日
拝命したばかり 「本職」という時髯をひねる也 看守部長とかく岩永になりた....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
ずしていると、また新聞にいいなぶりものにされてしまいますよ」 警部は、刑事巡査
拝命以来この畑に十八年も勤めているので、今までに事件について新聞の報道やその扱い....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
、にぎりずしが一|折と、鼻紙一|帖とをもってきたのです。そこへ出たのが、この間、
拝命したばかりの若い巡査だったが、『トラ十へ』という声に気がついて、その巡査を押....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
に懐中時計の文字盤をしきりに気にしてびくついているのだった。その隣に、幽霊助手を
拝命した猛者山形巡査が、これは古島老刑事とは反対に、大入道であれモモンガアであれ....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
識の不足から来るか。 尤も不安と云っても、それは民衆にとってのことだ。林内閣の
拝命・組閣行動・政綱発表に就いて、不安を感じる代りに歯がゆさを感じている一群の人....
「人造物語」より 著者:海野十三
ン会社で、外から入って来る電力を、要求によって、どこへどうまわすかという配電係を
拝命しているのも居るという話である。 また、或る炭坑の中で働いているテレボック....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
はそのはなしを致しましょう。……ところが随分|迂闊なことでありますが、私は自分の
拝命する学校を知らなかったというようなわけであった。 明治二十二年の二月十一日....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
三月十二日にお雇いを
拝命すると、間もなく、岡倉幹事は私に奈良見物をして来てくれということでした。岡倉....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
美術学校の教授を
拝命したのが三月十二日、奈良京都への出張が同月十九日、
拝命早々七日ばかりで旅に出....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
十三歳以上、訓導は二十四歳以上、教正三十歳以上の規則ありて、その年齢に達せざれば
拝命することあたわず。 国教宗にては僧侶裁判所を設置す。各中教区の配下に必ず一....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
に一掃されねばならないことは言うまでもない。 昭和十年八月、私は参謀本部課長を
拝命した。三宅坂の勤務は私には初めてのことであり、いろいろ予想外の事に驚かされる....