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拝所
「拝所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
拝所の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
饌殿、御炊殿、盛殿、斎館、祓殿、祝詞屋《のつとや》、直殿、宿直所、厩屋、権殿、遙
拝所の十八建築なければ設備全しと言うべからずとて、いかに神林大いに茂り四辺神さび....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
つ、星の光を便りに山坂を曲りくねって降りて行った。 フランシスとその伴侶との礼
拝所なるポルチウンクウラの小龕の灯が遙か下の方に見え始める坂の突角に炬火を持った....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
侶達の宿房は、この石像の西南にあった。護摩壇、垢離場、懺悔の部屋、小さい無数の礼
拝所、数限りない石祠等、広い境内の到る所に、隙間もなく建てられてある。 この神....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
途の遠さは曲がりくねった坂道に行き悩んだ時よりも、かえってその高い峠の上に御嶽遙
拝所なぞを見つけた時にあった。そこは木曾川の上流とも別れて行くところだ。 「寿平....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
た。その後の山林事件の成り行きも心にかかって、鳥居峠まで行った時、彼はあの御嶽遙
拝所の立つ峠の上の高い位置から木曾谷の方を振り返って見た。松本まで彼が動いた時は....
「地は饒なり」より 著者:宮本百合子
に、なだめるのである。 心が暗く、陰気に沈むごとに、彼女は唯一の避難所であり礼
拝所である美くしい木立の茂みのうちに坐って、幾度輝やかしい守霊の鼓舞を感じたこと....
「春昼」より 著者:泉鏡花
が、三浦郡の久能谷では、この岩殿寺が、土地の草分と申しまする。 坂東第二番の巡
拝所、名高い霊場でございますが、唯今ではとんとその旧跡とでも申すようになりました....
「スモーリヌイに翻る赤旗」より 著者:宮本百合子
大食堂の窓からは、灰色のうろこ形スレートぶきの小屋根、その頂上の風見の鳩、もと礼
拝所であったらしい小さい四角い塔などが狭くかたまって見えた。塔の内に大小三つの鐘....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
でも据えたなら、構は大い。そのまま題にして、倶利伽羅山焼残寺が一院、北国名代の巡
拝所―― と申す説もござりました。」 七 「ところが、買手が附い....
「台湾の姿態」より 著者:豊島与志雄
に円蓋をそばだたせ、左右に翼を張り、瓦屋板を前方につきだし、広い深閑たる土間を礼
拝所とした。この構想は、当時種々の批評を招き、井手氏は中途で建造を放擲した由であ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
た。クリストフがふと見ると、ハムレット見物に桟敷を共にしたあの若い女が、片側の礼
拝所にひざまずいていた。彼女は祈祷に我れを忘れて、彼の姿に気づかなかった。悲しい....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
後ろに従った。
上に述べた所によってわかるとおり、その家の構造は、寝所のある礼
拝所にゆき、またはそこから出て来るには、司教の寝台を通らなければならないようにな....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
際独身でいて何のためになるかわしにはさっぱりわからん。なるほど、教会堂に特別の礼
拝所を持ち、聖母会の連中の噂《うわさ》ばかりする者も世にはある。しかし結婚して、....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
五十五万一千六百フラン ユダヤ教に 十八万九百フラン そのほか新教、ユダヤ両宗礼
拝所に 四千フラン ミュジュルマン宗に 二十一万六千三百四十フラン そのほか行政....