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拝礼
「拝礼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
拝礼の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
て、その罪を論ずるというのである。 和子も俄かにおどろき懼れて、臂の鷹をすてて
拝礼し、その上にこう言った。 「わたくしも死を覚悟しました。しかしちっとのあいだ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
こえた風雨の声もやんだ。 夜が明けると、駅の役人らもおいおいに出て来て、庭前に
拝礼した。 「昨日あなたがお出でになるのを知って、打ち揃ってお迎いに出る途中、あ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
と、諸侯は無言ですわったまま手と膝とで将軍の前ににじりより、前額を床にすりつけて
拝礼した上で、また同一の態度で後ろへ這いさがるのである。そこでオランダの使節も同....
「胡氏」より 著者:田中貢太郎
鹿でもありませんから、さしあげたいと思いますが、如何でしょうか」 主人は起って
拝礼した。胡も答礼した。そこで新たに杯を交換して歓び、前の仲違いは忘れてしまった....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ぞろある》きをしているのに、お君はそれと違って、お宮の前へ出て恭《うやうや》しく
拝礼しました。それからお賽銭《さいせん》を紙に包んで、お賽銭箱の中へ投げ込みまし....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、お参りに来たものだろうと、深くは気にもとめず、米友は、本堂の前に手を合わせて、
拝礼の真似《まね》事をする。神仏を敬すべしということは、出立の最初に当って、道庵....
「死者の書」より 著者:折口信夫
賑い充ちて居る。 当麻真人家の氏神当麻彦の社へ、祭り時に外れた昨今、急に、氏上の
拝礼があった。故|上総守老真人以来、暫らく絶えて居たことである。 其上、もうに二....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
打ち、恭《うやうや》しく敬礼しました。 「南無飯綱大権現」 七兵衛がこう言って
拝礼すると、 「南無甚内殿、永護霊神様」 とがんりきが続けます。次にがんりきが、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
短い同行の米友がかなりの迷惑です。それでもいちいち道庵並みに、神という神にはみな
拝礼を遂げて、武州|熊谷《くまがや》の宿へ入りました。 ここでは規定の神社参拝....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
も、内容においても、特別に入念の作というわけではなし、その絵も、普通ありきたりの
拝礼の図だとか、「め」の字だとか、飾り立てた馬とか、鶏とか、天狗の面とかいったよ....
「五通」より 著者:田中貢太郎
へ招待せられていって、酒盛が終ったので帰ろうとしていると、きれに化粧した女が出て
拝礼をした。それは十六、七の可愛らしい女の子であった。万はひどく驚いて故は解らな....
「日本文化私観」より 著者:坂口安吾
信一は奇妙な人で、神社仏閣の前を素通りすることの出来ない人であった。必ず恭々しく
拝礼し、ジャランジャランと大きな鈴をならす綱がぶらさがっていれば、それを鳴らし、....
「妖怪学」より 著者:井上円了
その道理を発見することを得るなり。 第一に、六字名号とか、画像とか、木像とかを
拝礼するときにのみ、細糸の生ずるにあらざるゆえんを試むるを必要なりとす。もし、た....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
のおの一心に請願祈念するの状あり。来たりてその室に入るもの、みなろうそくを献じて
拝礼を行う。そのとき点灯の数をかぞえしに九十二丁ありし。政教子曰く、愚民の宗教を....
「春心」より 著者:田中貢太郎
ます」 「それでは」 広栄は一脚ぴょいと進んで、そのまま蹲んで白木の台に向って
拝礼をはじめた。そして、ちょっとの間合掌していてから起きた。起きて長櫃の方へ眼を....