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拝跪
「拝跪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
拝跪の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「眼帯記」より 著者:北条民雄
し――(むしろ死が美しく希《のぞ》ましい場合もある)――不健康な現実への無責任な
拝跪《はいき》など、末期以外には感じられない。生というものはだいたい不健康な部分....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
て燃え上がりました。歴たる公職にある者達が、身分も役柄も忘れて一町人の黄金力に、
拝跪《はいき》するかのごとき屈辱的な振舞いをするからこそ、珠数屋のお大尽なる名も....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
知らせます、之を知らせたなら空前の発明だとか、学術上の大進歩だとか云って私の前へ
拝跪《はいき》する人が沢山出来ましょう、世界中の医学新誌などは争うて私の肖像を掲....
「家」より 著者:島崎藤村
で言って、箸を取上げた。「兄貴の家にも弱ったよ。ホラ、お前の許のお雪さんが先頃|
拝跪に来て、当分仕送りは出来ないッて断ったもんだから、俺の方でどうにかしてやらな....
「思案の敗北」より 著者:太宰治
、人間の行い得る最高至純の懺悔の形式は、かのゲッセマネの園に於ける神の子の無言の
拝跪の姿である、とするならば、オーガスチンの懺悔録もまた、俗臭ふんぷんということ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
なる賢人、又は偉人と雖も、細胞の偉大な霊能の前には無力同然……太陽の前の星の如く
拝跪しなければならない。すなわち人間の形に統一された細胞の大集団の能力は、その何....
「旅愁」より 著者:横光利一
泛んだりした。このフランシスコ宗麟は、よく外国の戴冠式に法王から冠をかむせられて
拝跪している国王のような服装を、鎧の上から引っかけ、戦場に臨んだ。そんな風にすべ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
のなつかしい懐剣までもきちんと載せられてありました。 私はわれを忘れて御神前に
拝跪して心から感謝の言葉を述べたことでございました。 大体これが岩屋の修行場か....
「新疆所感」より 著者:日野強
対して反抗せんとするの傾向あるより推論しきたれば、新疆が遠からずして露国の膝下に
拝跪するにいたるの日あるべきは、燎々(りょうりょう)火を観るよりも明なり、いわん....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
う有名な言葉だ。 私はそれを思うたびに、私がつつまれて居た恩愛の温かさを思って
拝跪したくなる。人の愛と心遣いの行き届くことを俗に「痒い所に手が届く」という。お....
「決闘」より 著者:神西清
そうかしら」とラエーフスキイをじっと見据えながら〕は? 自然はよろしくその足下に
拝跪すべきだ。」 「そりゃまあそうだ……」ラエーフスキイは同意した。彼は考えたり....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
を匙で掻きとって蒼朮《そうじゅつ》の煎汁で晒し、骨格を関門の地下二十尺のところへ
拝跪するかたちにして埋めた。ラマ教の信仰では、金剛宝はそれで永久に転生することが....
「二十六夜」より 著者:宮沢賢治
大力を讃嘆《さんたん》すること三匝《さんそう》にして、徐《おもむろ》に座に復し、
拝跪《はいき》して唯《ただ》願うらく、疾翔大力、疾翔大力、ただ我|等《ら》が為《....
「妖怪談」より 著者:井上円了
霊魂に至りますと、古来いくたの学者もまた学説も、みなここに至ると体屈し、膝折れ、
拝跪問※ただ天帝を祈り、神仏に祈誓するのほかなく、一人としてこの大問題を解決する....
「三国志」より 著者:吉川英治
、近臣はみな遠ざけておいたぞ。気がねなく思うことを申すがよい」 張均は、階下に
拝跪して、 「帝のご聡明を信じて、臣張均は今日こそ、あえて、お気に入らぬことをも....