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括す
「括す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
括すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
るの覚悟を要する。すなわち、「いき」を単に種《しゅ》概念として取扱って、それを包
括する類概念の抽象的普遍を向観する「本質直観」を索《もと》めてはならない。意味体....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
るとやはり結局は「言葉」である。もっとも普通の世間の人の口にする科学という語の包
括する漠然とした概念の中には、たとえばラジオとか飛行機とか紫外線療法とかいうよう....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
声漫画のごときものがある。まずい名称であるがかりにこれらを人工映画という名前で一
括することにする。 これらの人工映画のもつ特徴は、これらの単純なる影や線のリズ....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
、何々なる時に愛するというのが真の愛であろうか。愛はかかる条件と差別とを消して包
括する心の働きではあるまいか。キリストは罪人をも、醜業婦をも旅人をも敵をも等しく....
「喫煙四十年」より 著者:寺田寅彦
人の鼻を往来の上に突出していたように思う。松平氏は第二夫人以下第何十夫人までを包
括する日本一の大家族の主人だというゴシップも聞いたが事実は知らない。とにかく今日....
「科学上における権威の価値と弊害」より 著者:寺田寅彦
のの中にまた色々の部門がおのおの非常な発達をしている。たとえ日進月歩の新知識を統
括する方則や原理の数はそれほど増さないとしても、これによって概括せらるべき事実の....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
することが出来ないか、どうか。 ボクら文士の場合、文士というものは、徒党的に一
括することのできないものだ。一人一人立場が違う。しかし、結婚生活は不可能ではない....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
きをする吉相もあるが、恋愛をすれば必ず苦労する相をも併せ持っている。 最後に総
括すれば、善悪二相が極端に現れ、二十四五、三十二三、三十七八には手痛い苦しみをし....
「学校教育における図書館の利用」より 著者:佐野友三郎
いし第八学年を通じて組織的に読書趣味及び図書利用法を教授す。その課程を学年別に概
括すれば、 第一学年読方科において書籍の取扱方、公共図書館案内を授け、 第二....
「米国巡回文庫起源及び発達」より 著者:佐野友三郎
文庫あり。今、同州無料図書館会議の成績報告につき、その利益として列挙せる要点を概
括すれば左のごとし。 一、寒村僻邑をして、善良なる図書に接し易からしむ。 二、図....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
、一つの組合には組長、副組長というものがあって、その社会の種々な規約的なことを総
括する一つの機関であるのですが、この事が発表になると、牙彫の方でも谷中派の連中が....
「呪われの家」より 著者:小酒井不木
発声筋の発育が悪かった。それだけでは生前唖だとは言い兼ねるけれど、凡ての事情を総
括すると唖だったということがはっきり浮び上って来たのだ。 さて、殺された女が唖....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
いに人の予期意向を助くるものなり。 前来論述するところのコックリの原因事情を総
括するに、第一に、コックリの装置すでに動揺、回転しやすき組み立てを有するの事情あ....
「サンカ者名義考」より 著者:喜田貞吉
り種類によって、種々の名前があるにしても、近来はサンカという名称で、広く彼らを総
括する様な風潮になっているかの如くみえる。そしてその文字には、普通に「山窩」と書....
「「特殊部落研究号」発行の辞」より 著者:喜田貞吉
と存じ候う。しかるにもかかわらず、これらの同情者が依然として或る特殊の全部族を包
括する特別の名辞の下に、これを呼号するを要とする所以のものは、そこに或る融和し難....