括り枕[語句情報] » 括り枕

「括り枕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

括り枕の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
空を飛ぶパラソル」より 著者:夢野久作
出たが、そのついでに蚊帳の中を覗いてみると、寝床が三ツ敷いてあって、床の間の前に括り枕が一つと、台所側に高枕が二つ並べてある。その高枕と括り枕との間に、新らしい....
名君忠之」より 著者:夢野久作
代はしかし声も立てなかった。身を翻えして夜具の大波を打つ座敷へ走り込んだ。高枕と括り枕を次から次と与一に投げ付けた。枕元の懐紙を投げた。床の間の青磁の香炉をタタ....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
りて、うずたかき蒲団に安坐して、好める饌に向かいて、さて釣り床ならぬ黒ビロードの括り枕に疲れし頭を横たえて、しかも夢は結ばれず、枕べ近き時計の一二時をうつまでも....
青年」より 著者:森鴎外
間の傍の押入れを開けた。この二階にも床の間だけはあるのである。そして布団と夜着と括り枕とを出して、そこへ床を展べて置いて、降りて行った。 純一は衝っ立ったまま....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
大きな長刀酸漿のふやけたような嬰児を抱いて、(哀別に、さあ、一目。)という形で、括り枕の上へ、こう鉄漿の口を開けて持出すと、もう寝返りも出来ないで、壁の方に片寝....