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拯
「拯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
拯の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
其他「人情的福音書」、「婦人の為にせる福音書」と称えらるる路加伝が来世と其|救
拯と審判とに就て書記す事は一々茲に掲ぐることは出来ない、若し読者が閑静なる半日を....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
おいて行うことになっていて、勢集団教育の法に従わざることを得ない。そしてその弊を
拯うには、ただ個人教育の法を参取する一途があるのみである。是において世には往々昔....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
はない。が、『リグヴェダ』既にアスヴィナウが赤き翼ある馬して海中よりブフギウスを
拯《すく》い出さしむとあれば、釈尊出生より迥《ずっ》と前から翼ある馬の譚がインド....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
に必ず、必ず、感応ありて、一念の誠|御心に協い、珠運は自が帰依仏の来迎に辱なくも
拯いとられて、お辰と共に手を携え肩を駢べ優々と雲の上に行し後には白薔薇香薫じて吉....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
加えて元禄時代に勃興《ぼっこう》したるも、支麦《しばく》以後ようやく腐敗してまた
拯《すく》うに道なからんとす。ここにおいて蕪村は複雑的美を捉え来たりて俳句に新生....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
りに担ぎ去られたのであった。 空屋には偶然にも彼のお葉が居合せて、彼女は冬子を
拯わんとして※も自殺を遂げるような事になったのであろう。 但し是は一種の想像に....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
うに気を持って、バラバラッと、早足に駈けだしてしまった。 駈ける背中を凩が吹き
拯って、てっぽう笊の紙屑を、蝶か千鳥かと、黄昏の空へ吹き散らした。やがて高く舞っ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、涙のみ先立って、廊の下段に、へたっと両手をついてしまった。 高氏は、その手を
拯い取って、 「さあ、入れ。そんな所で辞儀はいらぬ」 引きずり込むような、なつ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
予測しえたろうか」 ふと、彼は、身をかがめた。 そして両の掌に、足もとの土を
拯い取り、それを持ったまま彼方へ向って歩きだした。前栽から大庭へ入ったひだりに、....