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「拾得物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

拾得物の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地図にない街」より 著者:橋本五郎
のことなら、どこにでも盛り場というものにはそんな金が落ちてる穴があるそうである。拾得物《しゅうとくぶつ》がどうのこうのとやかましくいえば限りがないが、放っておけ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いきったのは、この場合、正道がかえって、わからずやのように受取られるのみならず、拾得物を横領の悪漢のようにも受取れるものですから、堪忍袋《かんにんぶくろ》の緒を....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
から、警察へとどけました。 「これはわたしのうわおいぐつにそっくりだ。」と、この拾得物をみた書記君のひとりがいって、じぶんのと並べてみました。「どうして、くつ屋....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。彼はその財布を所轄の警察署へ持ってゆき、請求者の意のままに拾い主から届け出でた拾得物だとして置いてきた。実際その金入れは落とされたものだった。がもちろんそれを....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
への責任もハッキリする。その責任に対して物質的な賞罰もハッキリすべきものである。拾得物への報酬、一割か二割か知らないが、こういうものはどこに規準を定めても合理的....
泡盛物語」より 著者:佐藤垢石
えな。天知る地知るだ。後が怖ろしいぞ」 「後が怖ろしいとは、どういうことだ」 「拾得物横領というので、呑んじまったことが分かれば、おいらは後ろへ手がまわる」 「....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
られていたのですから、同藩の医|吉木蘭斎というのが直ぐに迎えて養いました。「好い拾得物をなされた」と、人が羨んだといいます。やがて娘に娶せましたが、幾程もなく順....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
? いや、そんな事はあるまい。もう六ヵ月にもなっている。あんた達の車というのは、拾得物としてちゃんと届け出てありますぞ。ご安心なさるがいい。今、引き渡しますから....