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持分
「持分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
持分の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
手が怪しくも慄え出した。
「それでは、儂が伸子に愛を求めたのを発見されたために、
持分を失うまいとして、グレーテさんを殺したのだ――と。莫迦な、それは貴方の自分勝....
「読書法」より 著者:戸坂潤
序文で明らかだろう。 調査の課題は、各新聞の企業形態、資本金及び収益、新聞企業
持分の譲渡性、の三項目を主とし(企業
持分の譲渡性というのは、新聞紙がただの商品で....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
っては、満身の憎悪を禁ずることができないらしい。
その翌日、お銀様は急に自分の
持分の小作たちをかり集めて、自分が命令を下して、一つの工事に取りかかりました。
....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
序ですから、ここは会所であると共に、交番所であり、同時に東は東の動静を、西は西の
持分の動静を、おのおの報告し合って、役目の引きつぎ所ともなる。 けれども、会合....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いませんが、今度のことは一番、大事の上の大事でございましてな、あのお銀様が自分の
持分の財産を、すっかり新しい事業に注ぎ込んでおしまいになる、口幅ったい申し分でご....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
》をも授けていただくためのものだと解釈していますから、その神様神様には、おのおの
持分があって、あの神様を信心すれば、いざりによいとか、ここの薬師様は眼病に利くと....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
敷は、手前同業の正斎と申す……河豚のようではござりますが、腹に一向の毒のない男が
持分に承っておりましたので、この正斎が、右の小一の師匠なのでござりまして。」 「....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
。私はどんなにそれを願っているでしょう、どんなにか。病気になんかかかりたくない心
持分って下さるでしょう? かかってしまえば最善をつくすだけですが。せめて今年は本....
「経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
既知の量目《りょうめ》と品位とを有つ地金で作られた一千万|磅《ポンド》貨が英国の
持分であり、そして一千万の紙幣|磅《ポンド》がそれに代えられるならば、為替には何....
「泡盛物語」より 著者:佐藤垢石
を三区に分けて三人で一区ずつ受け持ち、せっせと掘りはじめた。私は、正午頃までに受
持分を掘り終わってしまったので、表通りの路傍の石に腰かけて一服やっていると、あば....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
なことをおれ達がかれこれ気を揉んでも始まらんこっちゃ。ものは分け持ちや、おれ達は
持分の御普請に精出すのが何より阿弥陀さまへの御奉公じゃ。おっとそう言うてる間に日....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
二が訳のわからない叫び声をあげて飛下って転げる)当所より呼出されたこの辺一帯の物
持分限者は三月以来何十人となく出頭した上に既に御用をつとめている。それを今まで出....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
い者、頭分、芸妓家待合、料理屋の亭主連、伊勢屋の隠居が法然頭に至るまで、この床の
持分となると傍へは行かない。目下文明の世の中にも、特にその姿見において、その香水....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
男二が訳のわからない叫声をあげて飛下って転げる)当所より呼出されたこの辺一帯の物
持分限者は三月以来何十人となく出頭した上にすでに御用をつとめている。それをいまま....