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持合
「持合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
持合の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
。」
僕は誰にでも急《せ》っつかれると、一層何かとこだわり易い親譲りの片意地を
持合せていた。のみならずそのボオトの残した浪はこちらの舟ばたを洗いながら、僕の手....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
『者』によって製造されたと考えられているのである。この『者』は何かしらある材料を
持合わしていて、それでこの世界を造り上げたというのである。世界が虚無から創造され....
「妖術」より 著者:泉鏡花
うだわね。」 と莞爾して、 「貴方、」と少し改まる。 「え。」 「あの、少々お
持合わせがござんすか。」 と澄まして言う。一帆はいささか覚悟はしていた。 「あ....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
目賀野《めがの》俊道氏であった。しかし課長は、この大先輩に対し、あまり尊敬の念を
持合わしてはいなかった。 「実は重大人物が行方不明となりましたものですから、特に....
「火星兵団」より 著者:海野十三
人は、植物にきまった!)
新田先生は、長い歎息をした。
(全く情心というものを
持合わさない植物なればこそ、火星人は、あの通り残酷なんだ! ああ何という恐しいこ....
「空襲警報」より 著者:海野十三
さあ」 「われわれにも、チャンとありますかなァ。わたしなんかにゃ、どうも大和魂の
持合せが少いんで恥ずかしいんですよ……」 といって頭をかいたが、 「どうです、....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
ある……すなわち小刀をもって革鞄を切開く事なのです。……私は拒みません。刀ものは
持合せました、と云って、鞘をパチンと抜いて渡したのを、あせって震える手に取って、....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
、」 とその男が圧えて、低い声で縋るように言った。 「済みませんがね、もし、私
持合せがございません。ええ、新しいお蝋燭は御遠慮を申上げます。ええ。」 「はあ。....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
番太郎小屋にただぼうとして活きているだけでは、世の中が納まらぬ。 入費は、町中
持合いとした処で、半ば白痴で――たといそれが、実家と言う時、魔の魂が入替るとは言....
「露肆」より 著者:泉鏡花
水兵君が言わるるには、可、熊手屋、二円五十銭は分った、しかしながらじゃな、ここに
持合わせの銭が五十銭ほか無い。すなわちこの五十銭を置いて行く。直ぐに後金の二円を....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
けちゃ売らないのですよ。一家秘法の銀流、はい、やい、お立合のお方は御遠慮なく、お
持合せのお煙管なり、お簪なり、これへ出してお験しなさいまし、目の前で銀にしてお慰....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
夜だから役人の酒手を倍増しにして四百文出すのが当前だということになった。阿Qは今
持合せがないから一つの帽子を質に入れて、五つの条件を契約した。 一、明日紅蝋燭一....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
あんた、島田髷やて、昔|馴染には。」 「ま、ま。」 「療治の用具もちゃんと揃えて
持合わせておる、に。」 「まあ、まあ。」 「熱いと思うてかに、熱い……灸やから。....
「不吉の音と学士会院の鐘」より 著者:岩村透
さ。怪談の目星を打たれる我々も我々であるが、部署を定めて東奔西走も得難いね。生憎
持合せが無いとだけでは美術村の体面に関わる。一つ始めよう。 しかし前から下調を....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
片っぱしに桂庵(口入屋)ののれんをくぐったが、保証人がなく保証人を頼む二円の金の
持合わせもないのだから軒並みに断られた。それでも最後の店では多少気の毒にもなった....