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持戒
「持戒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
持戒の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道祖問答」より 著者:芥川竜之介
土《りょうじゅほうど》じゃ。その方づれ如き、小乗臭糞《しょうじょうしゅうふん》の
持戒者が、妄《みだり》に足を容《い》るべきの仏国でない。」
こう云って阿闍梨は....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
実践されたことにほかならぬのです。六度とは六|波羅蜜のことで、布施(ほどこし)と
持戒(いましめ)と忍辱(しのび)と精進(はげみ)と禅定(おちつき)と般若(ちえ)....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
鉢に来たので、※陀夷はどんな人と問うと、大臣の家に生まれたが出家したと答う。姑彼
持戒の出家なら女人の陰相などを知るはずなしというと、人相学に通じて知るという、姑....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ければならぬ。
仏教に於ては、正午前だけが時であって、午後は時に非《あら》ず。
持戒の僧は午時に於てだけに食事をする。午時を過ぎては「過中不飲漿」である。もし正....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
つくす生業《なりわい》の猟師が、糧《かて》を置くところと定めていたものだという。
持戒者と殺生者とが隣合わせに住むのは、あながち塵の浮世の巷《ちまた》のみではない....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
を押してちょっと眺むると新産のガネサの頸たちまち切れて飛び失せた。わが邦にも男の
持戒をいやに疑うて災を招いた例が『野史』一二六に見ゆ。永禄十二年十月武田信玄三増....
「親鸞」より 著者:三木清
おそ》れずにはいられなかったであろう。正直に現実を見るとき、「たとひ末法のなかに
持戒のものあらば、すでにこれ怪異なり。市に虎あらんがごとし。これたれか信ずべきや....
「法然行伝」より 著者:中里介山
とがある筈はない。念仏は一切衆生の為で、無智だの、有智だの、有罪無罪、善人悪人、
持戒破戒等の区別があるべきものでないということを懇々と諭されている。 その後為....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
は、吉田山の庵に身を小さく屋根借りしていた彼女であった。 あるじは、法師でも、
持戒のやかましい僧ではない。よくヒョコヒョコと出かけはするが、帰って来れば冗談も....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
る事もいらぬ。親に孝行しなくても極楽へは行ける。僧侶の破戒もかまわぬ。一体破戒の
持戒のという事は、戒律があっての上の事である。例えばここに畳があるが故に、畳が破....