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持重
「持重〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
持重の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
の陣さ、信玄流です。小豆長光を翳して旗下へ切込むようなのは、快は快なりだが、永久
持重の策にあらず…… その理想における河野家の僕が中心なんだろう。その中心に据....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
うな。早や夜もしらむ。さらば、身代りの婦を奪ろう!……も一つ他にもある。両の袂で
持重ろう。あとは背負うても、抱いても荷じゃ。やあ、殿、上※たち、此方衆にはただ遊....
「運命」より 著者:幸田露伴
戦は遂に開かれぬ。初は官軍の先鋒孫霖、燕将朱栄、劉江の為に敗れて走りしが、両軍|
持重して、主力動かざること十日を越ゆ。燕師いよ/\東昌に至るに及んで、盛庸、鉄鉉....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
》大《おおい》に為す所あるべし、という議論が載っていた。私は嬉しかった。早速此|
持重説《じちょうせつ》を我物にして了って、之を以て実行に逸《はや》る友人等を非難....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
くたびれやしない。くたびれたといったって、こんな、提灯の一つぐらい。……もっとも
持重りがしたり、邪魔になるようなら、ちょっと、ここいらの薄の穂へ引掛けて置いても....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
船頭が持つ櫂のような握太な、短い杖をな、唇へあてて手をその上へ重ねて、あれじゃあ
持重りがするだろう、鼻を乗せて、気だるそうな、退屈らしい、呼吸づかいも切なそうで....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
よいといって諫めたが、世子はなかなか承知せられぬ。そこで城下にいる藩主からも暫く
持重せよという命が下ったので、世子は渋々ながら止まれた。 この時私も生れて始め....
「四十八人目」より 著者:森田草平
い。 とにかく、内蔵助からしてそういう気持であったために、正月の山科会議では、
持重派が勝ちを制して、今年三月亡君の一周忌を待って事を挙げようというかねての誓約....
「取舵」より 著者:泉鏡花
ぐから確さ。 生憎この近眼だから、顔は瞭然見えなかッたが、咥煙管で艪を押すその
持重加減! 遖れ見物だッたよ。」 饒舌先生も遂に口を噤みて、そぞろに興を催した....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
。」 と口々に、式台へ、ぱらぱらと女たち。 門|外へ足がのびた。 「手桶では
持重りがして手間を取る、椀、椀、椀。」 といった……ここは書きとりにくい。魔界....