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「指す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

指すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
まいました。俗に打てば響くと云うのは、恐らくあんな応対《おうたい》の仕振りの事を指すのでしょう。『奥さん、あなたのような方は実際日本より、仏蘭西《フランス》にで....
溺れかけた兄妹」より 著者:有島武郎
して妹の頭がちょっぴり水の上に浮《うか》んでいる方を指しました。 若い男は私の指す方を見定めていましたが、やがて手早く担っていたものを砂の上に卸《おろ》し、帯....
星座」より 著者:有島武郎
また東の方に向いて元と来た道を歩きはじめた。柿江の心がどっちに傾いてもその足は目指すところを離れようとはしなかった。のみならず、彼は吸い寄せられるように、遊廓に....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
そこから芽生えはじめた。その動乱の中を私はそろそろと自分の方へと帰って行った。目指す故郷はいつの間にか遙に距ってしまい、そして私は屡※|蹉いたけれども、それでも....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
わずかばかり実際よりも地平線に対して浮上って見えるから、なおさらちょうどよく極を指すことになるのである。それで、エジプト人が耶蘇紀元前ほとんど三〇〇〇年前に既に....
朱日記」より 著者:泉鏡花
か、一枚半だけ、罫紙で残して、明日の分を、ここへ、これ(火曜)としたぜ。」 と指す指が、ひッつりのように、びくりとした。 「読本が火の処……源助、どう思う。他....
海異記」より 著者:泉鏡花
ともなしに手首を出して、僧は重いもののように指を挙げて、その高い鼻の下を指した。指すとともに、ハッという息を吐く。 渠飢えたり矣。 「三ちゃん、お起きよ。」 ....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
ないのです。私にも分らない。しかし事情も違う。彼を迎える、道中のこの(また姿見を指す)馬上の姿は、別に不祥ではあるまいと思う。 僧都 唯今、仰せ聞けられ承ります....
紅玉」より 著者:泉鏡花
もののごとし。) 紳士 (はじめて心付く)女郎、こっちへ来い。(杖をもって一方を指す。) 侍女 (震えながら)はい。 紳士 頭を着けろ、被れ。俺の前を烏のように....
小春の狐」より 著者:泉鏡花
れた、茨の枯葉のようなのを、――ここに二人たった渠等女たちに、フト思い較べながら指すと、 「かっぱ。」 と語音の調子もある……口から吹飛ばすように、ぶっきらぼ....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
な学校を当にいたした処、唯今立寄って見れば門が違うた。」 腕を伸して、来た方を指すと共に、斉く扇子を膝に支いて身体ごと向直る……それにさえ一息して、 「それは....
多神教」より 著者:泉鏡花
、一重か、小袖か、真白い衣を絡いいる。魔の女め、姿まで調えた。あれに(肱長く森を指す)形代を礫にして、釘を打った杉のあたりに、如何ような可汚しい可忌しい仕掛があ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
「ボナパルトが、再び自由を得た(すなわちナポレオン一世がエルバ島を脱出したことを指す)由なるも、自分は政治家でないから別に心配もしない。しかし、多分欧洲の時局に....
三枚続」より 著者:泉鏡花
から、こんな役雑ものと口をお利きなさりますばッかりで、お嬢様、あなたに人が後指を指すんです。知らない内はから呑気で、一向澄したものでおりましたが、人から気をつけ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ら蝉脱する事が出来なかった。 主将は戦役(戦役とは戦争中の一時期で通常一カ年を指す)開始前又は特別な事情の生じた時、「会戦序列」を決定する。この序列は行軍、陣....