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「指南番〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

指南番の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
げりゅう》の剣術を指南している瀬沼兵衛《せぬまひょうえ》が相手になった。甚太夫は指南番の面目《めんぼく》を思って、兵衛に勝を譲ろうと思った。が、勝を譲ったと云う....
三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
とはございまする。」 「何じゃ、それは?」 「四日ほど前のことでございまする。御指南番《ごしなんばん》山本小左衛門殿《やまもとこざえもんどの》の道場に納会《のう....
幻談」より 著者:幸田露伴
いるし、この人は吉を好い船頭として始終使っていたのです。釣船頭というものは魚釣の指南番《しなんばん》か案内人のように思う方もあるかも知れませぬけれども、元来そう....
忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
き伏せられてしまった。が、白軍の副将の大島左太夫《おおしまさだゆう》という男は、指南番大島左膳の嫡子であって、槍を取っては家中無双の名誉を持っていた。 「殿のお....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
う段になると、肝心の道場なるものがまたなかなかたいへんな数でありました。将軍家お指南番役たる柳生《やぎゅう》の道場を筆頭にして、およそ剣道指南と名のつく末流もぐ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
した証拠は歴然、殿のお手討ちになるのがいやなら、くどうはいわぬ、いま一度加賀家の指南番になれるよう推挙しろ、でなくばみどものいうがままにと――」 「けがらわしい....
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
うと思う」 一座は緊張した。が、皆の心にすぐ天野新一郎の名が浮んだ。彼は、藩の指南番、小野派一刀流熊野三斎の高弟であるからだ。 「腕前は未熟であるが、拙者はぜ....
自叙伝」より 著者:大杉栄
り酒屋だったそうだ。子供の時から腕力人にすぐれて、悪戯がはげしく、十二の時に藩の指南番伊達何とかいう人に見出されて、その弟子となって、十八で免許皆伝を貰った。剣....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
へえへえ私でございますかね、琥珀の夢、珊瑚の夢、極楽の夢、天国の夢、そういう夢の指南番、それを致して居りますので」 「何を莫迦な」と一言残し、老女の足音は向うへ....
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
持たれまいが、さゝ御尤もでござるが彼は我実子にあらず、我剣道の師にて元前橋侯の御指南番たりし、荒木左膳と申す者の娘の子なり」 清「ふう、それを何うしてお前さんの....
斬られたさに」より 著者:夢野久作
も考えたが、気の毒な若侍の姿を見ると、どうしても後へ引けなかった。黒田藩一刀流の指南番、浅川一柳斎の門下随一という自信もあった。去年の大試合に拝領した藩公の賞美....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
か」 山「えゝお屋敷も御大藩でげすから、御家来衆も嘸多い事でございましょうが、御指南番は何方でげすえ」 久「なに杉村内膳と云って、一刀流ではまア随分えらい者だと....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
ます!」 「放せ放せ! 放せと云うに!」 「殿!」とこの時進み出たのは諏訪家剣道指南番宮川武右衛門という老人であった。「殿、私が参りましょう」 「おお武右衛門、....
落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
様の前へつれて行かれた。 ★ 家来に武芸者は多いが、水泳の指南番は観海流の扇谷十兵衛という初老の達人が一人であった。とは云え、こんな小藩で....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
うひとは肥前|彼杵《ぞのき》で二万八千石、大村丹後守《おおむらたんごのかみ》の御指南番《ごしなんばん》で板倉流《いたくらりゅう》の居合の名人。……たとえ海老《え....