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指向
「指向〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
指向の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
が女流の口より出来らんとは 余が怯まんとする色を見て細君は更に又力強き新論鋒を
指向て「夫で無ければ第一又老人の左の手に血の附て居たのが分ら無くなッて来ます、若....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
福王寺喜島源左衛門和田源四郎を差向けてある。また丹波の謀叛対治のために赤沢宗益を
指向けてある。それらの者はこの六月の末という暑気に重い甲冑を着て、矢叫、太刀音、....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
は無意味である。 F・ブレンターノは意識というものが凡てそういう客観乃至対象を
指向する本性のものであることを明らかにし、同時に表象の機能の分析に着手した。之は....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
の個人的団体的又公的でさえある暴力(単に物理的暴力に限らず結局に於て物理的暴力を
指向する言論上の暴力をも含めて)を取り締ることは、苟くも警察の本然の機能が社会人....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
んと心得て、卑怯にも鞍の前輪に付けて参った種が島の短筒に火縄を附けたのを取出して
指向けました。山三郎も斯く有らんと存じて予て用意したる種が島の筒を同じく取出し、....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
である。作者と南淵山との位置関係は、「弓削皇子ノオハシマス宮ヨリ南淵山ノマヂカク
指向ヒテ見ユル」(代匠記)ところであったかとおもう。 ○ ....
「最近日本の科学論」より 著者:戸坂潤
科学の専門家だけによる反省的所産でばかりあるのではない。勿論専門家の科学研究をば
指向的に貫くものであると共に、夫は歴史的経緯の結果として、同時に、人間生活全般を....
「今日の条件」より 著者:豊島与志雄
加される。 右の二種のプラス的要素は、それ自体の性質上、現在を基盤にして将来を
指向する。そしてこのプラス的要素が主要な創作モチーフである小説も、現在を基盤にし....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
べしと提議し、この二つの提案は実はほとんど同性質のものであり、両者は直接に飢饉を
指向するものであることに、気が附いていないのである。食物の価格を公定して労働者に....
「清水幾太郎さんへの手紙」より 著者:三好十郎
。 ストーンは、公文書や報道のなかから、とくにアメリカ当局や南鮮側を有罪の方へ
指向するものの多くをえらびだしてならべている。八百屋の店さきから乞食が大根を一本....
「自力更生より自然力更生へ」より 著者:三沢勝衛
感覚だけを透して、物の真相を明らかにしようと努めている、われわれ人類のもつ一つの
指向であります。しかし、ちょっとお考えになってもお解りになりますように、必ずしも....
「福沢諭吉」より 著者:服部之総
に確乎たる一つの社会的基盤が脈づいている。そればかりではない、一つの明確な政治的
指向がある。時の政権の将来にたいする満腹の同情と信頼があり、鞭韃《べんたつ》があ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
も、伊吹のばさら大名の言なども、顧みれば、なにか偶然めいた感である。それが一世の
指向とは俄にも信じ難い。 さればとて、現朝廷が、これまでのごとき無気力な朝廷で....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
会戦のための前進に当り、脚下停車場より、更に適切に云えば鉄道輸送の時から該方面に
指向せられねばならぬ」と言っており、この大軍の会戦への前進はモルトケ元帥の如く単....