指定[語句情報] »
指定
「指定〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
指定の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
誰の手へ渡るのかと言うと、何《なん》でも契約書の文面によれば、「遺族または本人の
指定したるもの」に支払うことになっていました。実際またそうでもしなければ、残金二....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
は浪乗《なみの》りなどを試みていた。しかしきょうは人かげもなければ、海水浴区域を
指定する赤旗《あかはた》も立っていなかった。ただ広びろとつづいた渚《なぎさ》に浪....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
まえて、理由も何もいわず、ただ機械的に視線の方向と距離とその移行する順序を厳密に
指定することがしばしばあった。その結果、彼あるいは彼女たちの演技は正しく各自の考....
「三十年後の東京」より 著者:海野十三
属球の扉Aの中にあった注意書のとおり、その底をやぶって電気のプラグを出し、それに
指定どおりの交流電気を送りこんだ。それはちょうど午前十時だった。 その翌々日の....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
原稿紙などを用いず、巻紙に細かく書きつづけるのが普通でした。 宿舎は隊の方から
指定してくれた所に宿泊することになっていて、妄りに宿所を更えることは出来ません。....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
属球の扉Aの中にあった注意書のとおり、その底をやぶって電気のプラグを出し、それに
指定どおりの交流電気を送りこんだ。それはちょうど午前十時だった。 その翌々日の....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
「当局からの依頼の無電によって、わがギンネコ号は、ばくだいなる損失をかえり見ず、
指定されたその現場へ急行したのです。それには正味三十五日かかりましたよ。しかもそ....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
で、大した容体でもないが、海岸へ転地が可い、場所は、と云って此地を、その主治医が
指定したというもんです。 小児の病気とはいいながら、旅館と来ると湯治らしく、時....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
ものに進んで、ことに日本では徳川時代の俗文学に意を注いで見たい。これは別に書物を
指定しないから、兄※などに相談して毎月二、三冊の割で何か送ってくれ。本箱の中に青....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
めくり、床を剥がすことに決心して、すでにその職人とも約束しておいたから、わたしの
指定の日から工事に着手するというのであった。 そこで時間をとりきめて、わたしは....
「カメラに関する覚え書」より 著者:伊丹万作
みにいま私が思いつくままに並べてみてもカメラマンの仕事は、まだこのほかに、配光の
指定(これだけでも大変な仕事だ。)、ロケーションの場合は自然光線に関する場所およ....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
中へ沈没してしまう壮観はちよつと比類のないものである。 しかもこの警句の内容の
指定するところに従えば、警句の使用者自身も当然この挙国一致の大沈没から免れるわけ....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
これから、誰彼口々の口上は、読者諸君の想像にまかせた方が可い。 ――当方で御
指定いたした旅館へはおいでなくとも、先生が御宿泊なさりそうな四五軒、しかるべき旅....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
は、いかにもしてその声の発源を知らんと欲し、種々の方法をもって、その位置、方向を
指定せんと試みたれども、あるいは家の内にあるがごとく、また外にあるがごとく、ある....
「久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
とは舞台装置家が何とかしてくれるだろうというような料簡でいる。脚本に道具が委しく
指定してあればそれによって画けるわけだけれども、ただ農家の内部位な事じゃ、どうや....