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指点
「指点〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
指点の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
べたような女である。受ける感じが間違っているとは云えぬ。しかし変だ。物足らぬとは
指点《さ》す指の短かきに過ぐる場合を云う。足り余るとは
指点《さ》す指の長きに失す....
「骨董」より 著者:幸田露伴
した物は、真に佳なるもの、真におもしろい物、真に貴い物であったからである。利休の
指点したものは、それが塊然たる一陶器であっても一度その
指点を経るや金玉ただならざ....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
先ず訪ずれて、丘の櫟林、谷の尾花が末、さては己が庭の松と、次第に吹いて来る秋風を
指点するに好い。翳ったり、照ったり、躁いだり、黙ったり、雲と日と風の丘と谷とに戯....
「獄中生活」より 著者:堺利彦
分け、朝風に吹かれながら池袋の停車場に来た。プラットフォームに立ちて監獄を顧み、
指点して諸友人と語るとき、何とはなしに深き勝利の感の胸中に湧くを覚えた。 新宿....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
撰時鈔《せんじしょう》――」 白雲は再び小冊子をくりひろげて、いちいち書抜きを
指点しながら、 「ともかく、こういう真実性を持った巨人が現われて来ますと、凡俗は....
「遠野物語」より 著者:柳田国男
蘭盆に新しき仏ある家は紅白の旗を高く揚げて魂を招く風あり。峠の馬上において東西を
指点するにこの旗十数所あり。村人の永住の地を去らんとする者とかりそめに入りこみた....