指示す[語句情報] » 指示す

「指示す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

指示すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
「いき」を分析して得られた抽象的概念契機は、具体的な「いき」の或る幾つかの方面を指示するに過ぎない。「いき」は個々の概念契機に分析することはできるが、逆に、分析....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
》す事が出来ると云った、其の本統の罪人が此の高輪田長三でなくば、何うして此の人と指示す事が出来よう、エエ知らなんだ、知らなんだ。 第百二回 毒薬か、ハイ ....
渾沌未分」より 著者:岡本かの子
のが踊りつ、打ち合いつ、砕けつする光の反射面のようである。特に歓楽の激しい地域を指示するように所々に群るネオンサインが光のなかへ更に強い光の輪郭を重ねている。さ....
血の文字」より 著者:黒岩涙香
舞た後で故々自分の名前を書附けて置て行く程の馬鹿者ですか」唯此一点が藻西の無罪を指示す最も明かなる証拠にして又最も強き箇条なれば是には目科の細君も必ず怯みて閉口....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
れらは生きている。生きながらに生を厭うとはいかなることを意味するのであるか。その指示する意味は私に矛盾の感を与える。「ある世界観が厭世観であることは、その世界観....
露肆」より 著者:泉鏡花
竹の鞭を取って、バタバタと叩いて、三州は岡崎、備後は尾ノ道、肥後は熊本の刻煙草を指示す…… 「内務省は煙草専売局、印紙|御貼用済。味は至極|可えで、喫んで見た上....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
速に廻転するのであった。しかし普通の磁石が示す方向とはちがって、天文学者が惑星を指示するものとあまり異っていない七つの奇妙な文字がしるされていた。抽斗は木でしき....
省察」より 著者:デカルトルネ
あるところの合成体にとっていったい何が都合好いものあるいは都合悪いものであるかを指示するために、自然によって与えられており、そしてその限りにおいて十分に明晰で判....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
る。いわゆる前方を鎖してわだかまるのは常闇である。一刹那の光はむしろ永劫の暗黒を指示するが如くに見える。 それでも鶴見にとっては、よしや回想の破片であろうとも....
月世界競争探検」より 著者:押川春浪
注ぐと、漸く又正気に復して、 「よし。もう俺は大丈夫だ。杉田を、杉田を、」 と、指示すので、 「はい。」と文彦は側に打ち仆れている助手の杉田を抱き起して見ると、....
純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
親族関係がある。科学は政策に光明を与え、政策の方法を正しからしめ、その行手を照し指示する。科学の援助が無ければ、政策は一歩ごとに躓きながら跚き歩むことしか出来な....
『鉢の子』から『其中庵』まで」より 著者:種田山頭火
応しているではないか。水の流れるような推移ではないか。自然が、御仏が友人を通して指示する生活とはいえなかろうか。 今にして思えば、私は長く川棚には落ちつけなか....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
これまた、奇怪といわざるべからず。第五に、その声、よく他人の疾病に特効ある奇薬を指示す。実に奇怪千万というべし。これを要するに、以上の事実によりて考うるに、その....
国号の由来」より 著者:喜田貞吉
展して、次第にその大をなすに至ったのであったから、自然とヤマトの名が、その国家を指示する場合に用いられるようになっていたのである。しかしそれは勿論口称だけのこと....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ない所に出てしまってはまた困難な場合に陥るから、とにかくこれまで通り断事観三昧の指示するところに従ってやはり進行したのであります。それでちょうど夕暮にそのテント....