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挙国
「挙国〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
挙国の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「号外」より 著者:国木田独歩
いて初めて彼は生活の意味を得た。と言わんよりもむしろ、国家の大難に当たりてこれを
挙国一致で喜憂する事においてその生活の題目を得た。ポーツマウス以後、それがなくな....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
体互角の勝負でありました。ところがヒットラーがドイツを支配して以来、ドイツは真に
挙国一致、全力を挙げて軍備の大拡充に努力したのに対し、自由主義の仏英は漫然これを....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
治家も志を一にして公に奉じ、金を守るにもっぱらなる資本家も喜んで軍事公債に応じ、
挙国一致、千載一遇の壮挙は着々として実行されている。新聞紙上には日ごとに壮烈なる....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
又嘗ての『無産者新聞』を野間清治に売り渡すことも不可能だったろう。でファシストや
挙国一致の社会ファシストのイデオロギーがその本質に於てブルジョアジーの興味と一致....
「外来語所感」より 著者:九鬼周造
を私は現代の日本人の課題の一つと考えたい。満洲へ軍隊を送るばかりが国防ではない。
挙国一致して日本語の国民性を擁護すべきであろう。故松田文相の外来語排撃の旗印は文....
「淪落の青春」より 著者:坂口安吾
て、ためしたのだ。時局の認識を与え、まがり腐った性根ッ骨を叩き直してやるためだ。
挙国一致、戦争に心を合わせているとき、警報の下でアカリをつけて寝ているとは、言語....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
直接の原因があるだろう。」 「陸軍の内部にそんな争いがあっていたんですか。」 「
挙国一致」という合い言葉の本家本元が軍隊であり、そしてその合い言葉で、国民を刻一....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
る。 しかもこの警句の内容の指定するところに従えば、警句の使用者自身も当然この
挙国一致の大沈没から免れるわけには行かないのであるからいよいよ愉快である。 か....
「予告殺人事件」より 著者:坂口安吾
な秘法があるわけではなく、むしろアメリカの戦法は三Sの延長であり、その術策手管の
挙国総力的な集大成に外ならぬと思われる。 ところが、日本人は探偵小説に於けるア....
「二・二六事件に就て」より 著者:河合栄治郎
かの為にする結果かと云う疑惑を生ずるであろう。国家の運命が危険に迫れる時に於て、
挙国満心の結束を必要とする時に於て、かかる疑惑ほど障碍となるものはない。 ....
「世界の裏」より 著者:国枝史郎
… 鎧袖一触さ! こいつが云いたかったからである。 カルタゴの市民が、真に
挙国一致の精神に燃立ち、その態勢をととのえ、実行に移った時には…… ――老幼男....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
し、折々編輯を助けて意外な新聞記者的技倆を示した事もあった。ポーツマウスの条約に
挙国の不平が沸騰した時に偶然東京朝日の編輯局で書いた「ひとりごと」と題する桂首相....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
が撃破されてあるのを見た瞬間にイギリスが獲得した、不屈の剛気と華麗な自信と胸躍る
挙国一致の感激の表現だった。その瞬間、タンバーレンの壮大なリズムをもって、新精神....
「挙国一致体制と国民生活」より 著者:戸坂潤
かったが、それだけで自力を以て国内対立相剋を緩和し得る筈はない。今日、近衛内閣が
挙国一致に相当成功したとすれば、夫は云うまでもなく、全く北支事変の賜物と云わねば....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
が総て統制的に訓練せられ、全部公役に服し、更に奉公の精神に満ち、真に水も洩らさぬ
挙国一体の有様となった時武力戦に任ずる軍人は自他共に許す真の適任者であり、義務と....