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「挙手の礼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

挙手の礼の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
将軍」より 著者:芥川竜之介
かった。軍司令官! 騎兵は田口一等卒と一しょに、馬上の将軍を見上げながら、正しい挙手の礼をした。 「露探《ろたん》だな。」 将軍の眼には一瞬間、モノメニアの光....
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
つ蝗《いなご》のように登って来た。それが彼の顔を見ると、突然|厳格《げんかく》に挙手の礼をした。するが早いか一躍《ひとおど》りに保吉の頭を躍《おど》り越えた。彼....
小さき者へ」より 著者:有島武郎
淋しくそれを見やっていた。自動車が動き出すとお前達は女中に勧められて兵隊のように挙手の礼をした。母上は笑って軽く頭を下げていた。お前たちは母上がその瞬間から永久....
三つの窓」より 著者:芥川竜之介
ことはなかった。 「もう善い。あっちへ行け。」 A中尉はやっとこう言った。Sは挙手の礼をした後、くるりと彼に後ろを向け、ハッチの方へ歩いて行こうとした。彼は微....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
です。というのは……」 そこへ遽ただしく、伝令兵が大股で近よると、司令官の前に挙手の礼をした。 「お話中でありますが」と伝令兵は大きな声で怒鳴った。「唯今第四....
蠅男」より 著者:海野十三
広間は、監視の警官が一人ついたまま、気味のわるいほどガランとしていた。 警官の挙手の礼をうけて、室内に入った署長は、そのとき室内に、異様の風体の人間が、火の消....
海底大陸」より 著者:海野十三
られて、警部は暁の洋上に船をのりかえることになった。彼はもう海軍の軍人のように、挙手の礼をもって祖国の駆逐艦に別れをつげた。 スミス警部は、やがてフランス汽船....
未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
は車上から上半身を出して、加瀬谷部隊長の方へ報告した。少佐は、手をあげた、伍長は挙手の礼をして、旗をふると、姿を車内に消した。外蓋《そとぶた》が、ぱたんと閉じら....
毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
常梯子からあがってきたのが金博士であった。非常梯子の上り口に立って、うやうやしく挙手の礼をして立っている二人の白いターバンに黒眼鏡に太い髭の印度人巡警! 脊の高....
火薬船」より 著者:海野十三
級船員らしい七八人の男がきちんと整列していて、隊長岸少尉のかおを見ると、一せいに挙手の礼を行った。 室の真中に、一つの大きな卓子がある。その前に、一人の肥満し....
怪塔王」より 著者:海野十三
ました。だきつきたい心を一生懸命おさえて、兵曹長はその場に気をつけをして、さっと挙手の礼をおこないました。 塩田大尉は、たいへん満足そうに敬礼をかえすなり、兵....
大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
を!」 木曾は、赤い舌をぺろんと出して、風間をからかった。そして、うやうやしく挙手の礼をかえして、廊下を向こうへいった。 こうして、風間三郎が、本日の第一直....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ト少将に対し、深甚なる敬意を表す」 白髪紅顔のリット少将は、にっこりとしてまた挙手の礼を送った。 飛行島の信号鉄塔の上にも、安全なる航海を祈るという旗があが....
空襲警報」より 著者:海野十三
いた。 「美しいなあ!」 旗男少年は、得意の立泳をつづけながら、夕日に向かって挙手の礼をささげた。こんな入日を見るようになってから、もう三日目、いよいよお天気....
三重宙返りの記」より 著者:海野十三
いほど愉快であった。 僕は、機上から下りて、校長閣下を始め御歴々に対し、初めて挙手の礼をもって挨拶をした。鼻汁がたれているのはわかっていたが、これを拭うすべを....