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「挟まる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

挟まるの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
消えになってしまいましたが、御親子の御仲には、この時からある面白くない心もちが、挟まるようになったかと存ぜられます。 四 それから大殿様の....
婦系図」より 著者:泉鏡花
どうして、こんなに雲脂が生きて?」 五十四 主税が大急ぎで、ト引挟まるようになって、格子戸を潜った時、手をぶらりと下げて見送ったお妙が、無邪気な....
名君忠之」より 著者:夢野久作
申せ」 長廊下が一しきりバタバタしたと思うと、お納戸頭の淵老人と尾藤内記の間に挟まるようにして与一昌純が這入って来た。髪を改めてチャンとした紋服袴を着けていた....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
ず指を立てて、ずいと揚げた。 すべてがこの調子で、間へ二ツ三ツずつ各自の怪談が挟まる中へ、木皿に割箸をざっくり揃えて、夜通しのその用意が、こうした連中に幕の内....
赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
ものか、二人は兄弟以上の親しさを加えました。それが嫂――当時の綾子嬢が二人の間に挟まると、今度は恐ろしいほどの敵同志になってしまったのです。その激しい愛慾の闘争....
河明り」より 著者:岡本かの子
済まないような顔をした。 もはや、完全に私は私の役目を果した。二人の間に私の差挟まる余地も必要もないのをはっきり自覚した。すると私は早く日本の叔母の元へ帰り、....
旅愁」より 著者:横光利一
まっては、法華を信じる自分の母との衝突のあることなど先ず予想していても、その間に挟まる自分の態度に、以後困ることが生じる惧れがありそうだった。しかし、彼は結婚す....
食糧騒動について」より 著者:与謝野晶子
を続け、最後に一升五十銭を越すという絶体絶命の窮境に追い詰められ、饑餓と死の間に挟まるに及んで、恥も道徳も忘れた(忘れざるを得なかった)最後の非常手段を取るに到....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
「厭……」 と立って、ふらふらと、浅黄に白地で蚊帳を潜ると、裙と裙とにばっと挟まる、と蜘蛛の巣に掛ったように見えたが、一つ煽って、すッと痩せたようになって、....
随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
く可笑しい。温故知新というところだろう、まさしくこれなどは。そのあといろいろ間へ挟まる曲芸の、五階茶碗や盆の曲や傘の曲やマストンの玉乗りやそうしたものの中では丸....
層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
の絶勝也。石狩川ここにておよそ五里の間、高きは二千尺、低きも千尺を下らざる絶壁に挟まる。川の幅は、三、四十間より漸次狭くなりて、終に十間内外となる。水は浅くして....