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挫折
「挫折〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
挫折の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近時政論考」より 著者:陸羯南
脅かされたるごとく、その第二として仏国革命の威力に脅かされ、ふたたび国民的感情の
挫折に遭遇せり。しかしてこの恐るべき威力に対してはまた反動を来たすこと自然なりと....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
なかったら、本艇の乗員三百九十名の生命は終焉だ。そればかりではない。折角の計画が
挫折することは人類にとって一大損失だ。迫り来る地球人類の危機を如何にして防衛すべ....
「火薬船」より 著者:海野十三
て消え失せた。それとともに、かのごくひの大計画である海底要塞の建設事業も、一たん
挫折してしまったのだ。この怪人たちの陰謀のそばつえを食ったサイゴン港こそ、悲惨の....
「風と光と二十の私と」より 著者:坂口安吾
とは、いったい、何が苦しむのだろう。私は不幸を空想した。貧乏、病気、失恋、野心の
挫折、老衰、不知、反目、絶望。私は充ち足りているのだ。不幸を手探りしても、その影....
「氷河」より 著者:黒島伝治
だ。鉄砂の破片が、顔一面に、そばかすのように填りこんだ者は爆弾戦にやられたのだ。
挫折や、打撲傷は、顛覆された列車と共に起ったものだ。 負傷者は、肉体にむすびつ....
「裏切り」より 著者:坂口安吾
る獣的異変と色情狂的酔態を見まもっている間中、彼自身の性器が完全にボッキしたまま
挫折することがなかったのを見出したからです。つまり彼自身の兵隊性を自覚せざるを得....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
る」 こう考えて来て当惑したが、そこは精力絶倫の馬琴のことであったから、決して
挫折はしなかった。当時の剣客|浅利又七郎へ贄を入れて門下となり、剣を修めようとし....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
に描く雄健の美的精神の夢。ロマンチックな港町への追憶と感謝、一日の奮闘の第一歩の
挫折への嘆き、明日の努力への決意――それらは詩にも、音楽にも相応しい第一流の生活....
「暗号数字」より 著者:海野十三
ナソン氏のポスターが見えないのである。それがないようでは、折角の探偵事件がここで
挫折する。それは全く困る。彼は腕ぐみをして次なる智恵をひねくった。 しばらくす....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
合なぞ地圧で天盤が沈下する。沈下は必らず徐々に間歇的に行われるが、坑木がむっちり
挫折し始め、天盤に割れ目の生ずる際に、その異様な鳴動が聞えるのであった。謂わば崩....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
来ない。勝誇った日本の羽翼いまだ十分ならざる内に二度と再び起つ事の出来ないまでに
挫折いて置かねばならんというのは単に露西亜一国のためばかりでなくて、世界の文明の....
「城」より 著者:カフカフランツ
の職務以外の生活をひどく不注意に営むことになったろう。その結果は、彼はこの土地で
挫折してしまい、役所はなおもおだやかに親切に、いわば役所の意志に反してというよう....
「素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
それは別段とくに不思議な因縁があったわけではない。思いもよらざる事柄が飛び出して
挫折したわけでもないのだ。つまりは諸氏の望みと諸氏の用意との間に齟齬があったので....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
、上院議員たちに財政問題に容喙させる機会を与えることの危険を説いて、上院の企てを
挫折せしめた。エリザベスは激怒した。そのような問題について、一下院議員ふぜいが妨....
「空晴れて」より 著者:小川未明
はねとばされたのでした。 彼は、直ちに病院へかつぎ込まれました。傷は幸いに脚の
挫折だけであって、ほかはたいしたことがなく、もとより生命に関するほどではなかった....