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振舞
「振舞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
振舞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
の同性愛に媚びる醜さの潜んでいる為だった。彼は彼等の前へ出ると、どうしても自由に
振舞われなかった。のみならず時には不自然に巻煙草《まきたばこ》の箱へ手を出したり....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
当の鍛冶《かじ》まで、しばらくはただ、竹馬を戟《ほこ》にしたまま、狂おしい沙門の
振舞を、呆れてじっと見守って居りました。
十
が、それはほ....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
己発展の機会である。自己発展の機会を捉《とら》えることは人天《じんてん》に恥ずる
振舞《ふるまい》ではない。これは二時三十分には東京へはいる急行車である。多少の前....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ているのを立ち聴きをしていた事があった。』三浦『そうだろう、ずいぶんそのくらいな
振舞《ふるまい》はし兼ねない女だった。』私たちはしばらく口を噤《つぐ》んで、暗い....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
ともの次第でございまする。わたくしは行司《ぎょうじ》を勤めた時に、依怙《えこ》の
振舞《ふるま》いを致しました。」
治修はいよいよ眉をひそめた。
「そちは最前《....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
平生の元気を失わなかった。また恐怖に挫《ひし》がれないためには、出来るだけ陽気に
振舞《ふるま》うほか、仕様のない事も事実だった。
「べらぼうに撃ちやがるな。」
....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
で、修理の逆上《ぎゃくじょう》をいたわった。修理もまた、彼にだけは、比較的従順に
振舞ったらしい。そこで、主従の関係は、林右衛門のいた時から見ると、遥に滑《なめら....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
、互にからみ合いながら、見る見る空の色に紛れてしまいました。重ね重ねの怪しい蝶の
振舞に、新蔵もさすがに怯気《おじけ》がさして、悪く石河岸なぞへ行って立っていたら....
「星座」より 著者:有島武郎
いるかを知りぬいているのだから。彼奴は妙に並外れた空想家で、おまけに常識はずれの
振舞いをする男だが、あれできまりどころは案外きまっていて、根が正直で生れながらの....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、夜の潮の、充ち満ちた構内に澪標のごとく千鳥脚を押据えて憚からぬ高話、人もなげな
振舞い、小面憎かったものであろう、夢中になった渠等の傍で、駅員が一名、密と寄って....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ない時に、愛の籠ったような行いをしたり、憎しみを心の中に燃やしながら、寛大らしい
振舞いをしたりしたろう。そしてそんな浮薄なことをする結果として、不可避的に心の中....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
は期待をもった微笑を頬に浮べて、品よくひかえ目にしているこの青年を、もっと大胆に
振舞えと、励ますように見えた。パオロは思い入ったようにクララに近づいて来た。そし....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
世は信心深き族の 何の拘束も知らず、罰というものの恐れもなく ただ己が心のままに
振舞いてやがて善く正しかりき。 厳しき言葉に綴られし誡めの布告もなくて 自ら品よ....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
飛ばしたそうです。七十ぐらいの柔和なお婆さんが煙草盆を出してくれて、すぐに煎茶を
振舞い、しかも、嫁が朝の間拵えたと、小豆餡の草団子を馳走した。その風味のよさ、嫁....
「活人形」より 著者:泉鏡花
遺言せしが、我等の年紀の少かりければ、得三は旧のまま一家を支配して、己が随意にぞ
振舞いける。 淑母死して七七日の忌も果てざるに、得三は忠実の仮面を脱ぎて、よう....